フランス語の勉強法!より速くマスターする5つの方法![②文法編]
前回のエントリーでは、どうすれば半年で自分のフランス語力に変化が出る単語量を覚えるか、という事について説明しました。外国語を学ぶ上で、肝心要なことなので、ぜひ読んでください。
詳しくはこちら↓
今日は「フランス語の勉強法!」の続きで、文法の効率的な勉強の仕方を紹介します。
文法の勉強って、フランス語初心者にとって難しい部分だと思います。せっかく文法書を買っても、勉強の仕方がわからなければ頭に定着しません。なぜなら、たとえ本の中の例文をすべて暗記したとしても、まだ自分でフランス語の文章を作り出す自信がないからです。
応用力が付きにくいのが文法です。
おすすめの勉強法とは、ずばり多解である
多解のすすめ
多くの文章を読むのが「多読」なら、文法対策は多くの問題をとにかくひたすら解きまくる「多解」に徹するのが一番です。
さっき、「たとえ本の中の例文をすべて暗記したとしても、まだ自分でフランス語の文章を作り出す自信がない」と書きましたが、ここがミソなのです。
自分で文章を作るときは、まず多くの例文を覚えて、それらを組み合わせるのが一番確実な近道です。
文章のつくりかた
普段私たちは、日常会話で何気なく日本語を話していますが、一体どうやって日本語の文章を組み立てているのでしょうか?
例えば、玄関から外に出てばったり近所の人と出会ったとします。ベターな会話は「こんにちは。今日も寒いですね。」でしょう。この部分の文章だけ切り取ったら、多分「外国人向けの日本語の教科書・基礎」に例文として載ってるレベルですよね。
応用として、この後に基礎のフレーズ「何してるんですか?」なんて付け加えちゃえば、会話の奥行きがぐっと深まりました。
そう、文法というアウトプットに使うものは、基本的な知識を蓄えることで応用力が身についていくのです。
効果的に文法規則を頭に刻み込むためには
文法規則とは、文章を作るうえでの様々なとりきめのことです。文法規則を勉強するときにも、繰り返しの多解が重要だと考えています。
文法規則の知識を蓄える方法としては、とにかく問題集を解きましょう。
文法解説も解説欄に少し載っていて、あとはひたすら文法問題ばかりのものが理想的です。ぼくはこれを「頭の筋トレ」と名付けて毎日やっていました(笑)
しかも、1冊終わったら、また初めから繰り返す…の連続で、最終的には問題文の頭を見れば、ここはこの活用形、ここはこの接続詞…という具合に暗記してしまうまで繰り返します。実際にはそこまで暗記するのは難しいと思いますが、ある程度問題を暗記するまでは繰り返し問題を解きましょう。
すると、不思議なことに日常会話にも変化が出てきたのです。
多解は様々な分野に効果あり!
日常会話だって、文法問題の延長線
文法問題にも、例文には背景(ストーリー)があります。
主節に継続的な過去が来たら、この従属節はどの時制の活用形を入れたらいいんだろう…と、日常の出来事と同じようなシチュエーションで出てきます。日常会話も実はそれと同じことで、まだ自由にフランス語を操れない私たちにとっては、日々の会話も文法問題のようなものなのです。
書き言葉も同じことです。
なので、小さな文のパターンを多くストックすると、それが応用力、ひいてはオリジナリティに繋がっていきます。
「塵も積もれば山となる」ですね。
試験対策も、趣味の勉強でも文法書は使える!
大学などの試験対策でフランス語を勉強しているのであれば、問題集を多く解くというのは言うまでもなく大切なことです。
でも、趣味として「少し話せればいいや~」程度の人でも、この勉強法はかなり有効です。
というか、そう人にこそ有効かもしれません。
なぜなら、文法書を根気良く解いて、自然と例文が頭に定着していけば、あとは覚えた文章の組み合わせ次第で簡単に文章をつくりだして、フランス語話者とコミュニケーションをとってみるという、とっても楽しい次のステップに簡単に行けるからです。
細かい文法の間違いは、実際フランス語を使う人たちに直してもらえばいいだけのこと。
こうやって簡単な例題を解いていくだけで、自分でフランス語の文章を作り出すという「アウトプットの応用力」が養われていくのです。
小難しい文法書に手を出す必要はありません!
フランス語文法の勉強でつまずいたときは…
文法で分からないことがあったら、このサイトがおすすめ!
このサイト、とてもお世話になりました。素晴らしいサイトです。
北鎌フランス語講座さえあれば語学学校なんていらないんじゃ…っていうレベルです。
活用形や時制など、基本的な文法事項はもちろんのこと。人称代名詞や関係節など、中上級レベルでも使える情報が網羅しています。例文も洒落たものが多くて読んでいるだけでも楽しい^^
文法の、ちょっとマニアックな話。(気になる人だけどうぞ)
文法は「文型」ではない。
当たり前すぎて「は?」って感じですが、一応確認しておきます。
なぜなら、自分自身が長く文法=文型だととらえていたからです(笑)
文型っていうのは、おそらく誰もが中学や高校の英語の最初のほうで習わされた「SVO」とか「SVOC」とか、アレです。
正直、主語が先頭にあって動詞がそのあとに来て、あとに目的語と補語が…っていう順番的なことはどーでもいいのです。
大切なのは、目的語にあたる言葉は何なのか?どんな性質の補語を使っているのか?という事です。
わかりづらいですね。
このテーマは、こちらの記事で別途詳しく解説しているので、フランス語の文型に関心がある方は読んでみてください。
文法の最初の壁といえば動詞の活用
フランス語には動詞の活用がたくさんあるというのは、おそらく皆さんご存知でしょう。特殊な書き言葉(昔話とか小説の中で使うような言葉)を除けば、一つの単語で65個の活用形を日々の生活で使い分けているのです。
気が遠くなりますね。
ちなみに、スペイン語だと大体90個以上の活用タイプになるので、フランス語より動詞の活用はしんどいです。
だからフランス語なんてちょろいはず☆
動詞の活用の勉強は、これも単語の暗記と同じように、とにかく暗記です。特に、フランス語の活用の場合は、スペルが違うのに音が同じということが多いので、できれば手を動かして書きながら覚えていくといいでしょう。
(例. je mange, tu manges, il mange, il mangentは、発音は同じですが赤字の部分が変化します。)
googleで「(動詞) conjugaison」で動詞の変化表が簡単に調べられるので、それ参考にするといいでしょう。
(ちなみに、僕は動詞の活用と一緒に同義語も調べられるここを使っていますLa conjugaison du verbe )
動詞活用の暗記は一日にして成らず!
もし、今あなたがフランス語の過去形も未来形も、もちろん接続詞も知らないようなら、その部分の動詞の活用は覚える必要がありません。
現在形(présent)だけ暗記してください。
動詞の活用は少しづつ、必要に応じて覚えてゆくのが鉄則です。「あとあと使うようになるかもしれないから全部まとめて暗記したい」という気持ちはわかりますが、動詞の活用というのは、過去形なら過去形、未来形なら未来形の中である程度の規則があるので、その「一体になってる感」がつかめるまでは覚える必要はあまりないと思います。
例えば、未来形の形はこの記事で書かれているような歴史背景があります。(覚えなくても良いのですが、こぼれ話程度に読んでください)
すでに時制は勉強したけど活用が苦手な場合
語学学校などで過去形や未来形などの時制の勉強はしたことあるけど、いまいち上手に使いこなせない…という人は案外多いようです。このタイプの問題を解決するには2つの方法があります。
1つは、今一度動詞の活用形を整理して暗記しなおすこと。動詞の活用タイプをきれいにカテゴリー化して、同系の活用タイプの動詞ごとに覚えなおします。頭の中に乱雑に散らかった動詞の活用を、整理しながら棚に並べてゆく感覚です。
例えば、finirとconduirは同じタイプの活用をする動詞ですよね。direとconstruireも同じタイプの活用をします。
このようにカテゴリー化していくと、非常に頭の中で整理されながら覚えていけるので、きれい好きな人にお勧め。
メリットとしては、他の単語の変化パターンから類推して、動詞の活用をしていけるというところです。
デメリットは、まとめていくのに時間がかかるという事でしょうか…
2つ目の方法は…力づくで一つ一つの動詞の活用形を頭に叩き込んでいく。
活用法のわからない単語が出てきたら、とにかく活用表を何回も書き写して頭に刻み込んでいくという体育会系な覚え方です。
メリットは、一つの単語に対して一つの記憶の引き出しが与えられているので、他の単語から類推して…というステップを踏まなくてよくてスピーディーなレポンスが可能だという事。
デメリットは…どんどん頭の中がぐちゃぐちゃになります(笑)
ぐちゃぐちゃになっても、その単語を使う頻度が高くなれば頭の中に定着していくので、ゆっくりと整理されていきます。ご心配なく。
動詞の活用は、文法事項の中でも避けては通れない重要な部分
嫌だとは思いますが、頑張ってください。
フランス語が喋れる人は、みんな少しずつ覚えているのです。
とは言え、少しづつ覚えていけばいつかは必ずコツがつかめるようになります。
(それも、6か月でね^^)
とりあえずはコツコツ、単語の暗記と並行して動詞の活用も覚えていってください。