フランシウム87

南フランスに住む日本人学生が発信するブログ。

6月のフランスの音楽祭と、フランスの大きな問題┃Fête de la musique 2017

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フランスの6月と言えば、そう。音楽祭(Fête de la musique)!!

毎年、6/21は、フランス各地で音楽祭が催されるのです。

僕の住んでいる南仏の街・モンペリエも例外ではありません。

 

今年のFête de la musiqueの模様と、そこから見えてきたフランスの問題について。っていうか、問題点メインな感じで書いていきたいと思います。

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Fête de la musique

 

まず、Fête de la musiqueという催し物について。

 

僕もフランスに数年いて良く分かっていないのですが、毎年6/21に催される音楽のお祭りです。

昼はクラシック音楽や演劇なんかの発表があって、夜はポップ・エレクトロ・レゲエ・ラテン etc.様々な音楽が演奏されるのですが。

これが、町全体で同時にいろんなところで演奏しているのです。なので、6/21のフランスは一日中うるさいはずです。

 

というのが去年までの感じだったんですよねー。

今年は景気が悪いのか、はたまたテロの影響でなのか、今まで昼から町の郊外でも組まれていたプログラムがすべてなくなり、演奏は中心街のみ、そしてそのほとんどが19時以降から始まっていました。

 

でも盛り上がり具合はかなりのもので、いままで普通にカフェのテーブルが並べられていた広場が、軒並みクラブに変身しているのは見ものです。

 

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また、今年はトラム(路面電車内)での演奏というのが新しい試みでありました。

モンペリエには環状に走るトラムの路線があるので、そこを回りながら電車内でライブを楽しめるというもの。

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自分好みの音楽が見つからない

 

これは僕個人の問題なんですが。。。

 

僕は過去に書いている記事から分かる通り、クラシック音楽バカです。持っているiPodの8割はクラシック音楽です。

 

なので、好きな曲のジャンルはもちろんクラシック音楽

 

でも、クラシック音楽で祭り気分になれないんですよね。

まぁ、いいとこオッフェンバックの天国と地獄の「カンカン」くらいでしょうか。これ、パリのキャバレーでも流れるくらいだし。

 


Orpheus in the Underworld - French Can Can (Final: Le Galop Infernal)

 

クラシック音楽でないとすると、あとはコア系。スピードコアとか。よくわかんないけど、頭ふってれば脳みそシェイクされて気分が良い音楽です。

だから、両極端なんですよね。僕個人としては、コア系はソヴィエトのクラシック音楽の作曲家・ショスタコーヴィッチに似ている気がして好きなんですけど…

 

クラシック音楽好きは、どこにいっても世知辛いですね(´・ω・`)

 

 

フランスの問題

 

そんな感じで、街全体が音楽一色に染まっていたFête de la musique。

終了時間は、なんと夜中の2時!それまで町の中心地は爆音が鳴り響いているのです。

 

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僕は町の中心から少し離れたところに住んでいるので、2時に終わってから家に帰るためのトラムに乗りました。

少し載っていると、街中ではすでにフェスティバルが終わってる時間帯なのに、まだDJ特設ブースみたいなのが音楽を演奏している広場があったんですね。しかも集まっている人たちは黒人オンリー。

 

すでに夜中の2時を回っているし、祭りの後とはいえ次の日は平日なので、多くの人は仕事があって眠らなくちゃいけないわけです。

ただでさえ「Fête de la musiqueなんて騒音公害の、百害あって一利なしのイベントだ!」なんて言われることがあるくらいなのに、オフィシャルな開催時間を過ぎた深夜に、大規模にお祭り気分で音楽を鳴らすのはいかがなものかと思います。

 

もうひとつ気になるところは、これが全て黒人のグループしか集まっていなかったことです。

黒人と一口に言っても、アフリカなのかカリブなのか他のところなのか、いろいろなヴァリエーションがあります。また、黒人の人たちの中でも、ふつうにみんなと一緒にFête de la musiqueに行っていた人たちもいるわけです。

ただ、中にはこうして、皆が行くようなイベントにはいかず、自分たちのコミュニティで集まって楽しむ、という人たちがいるように思われているんですね。

 

「思われている」というのは、フランス人から、そのように「思われている」という意味です。

「フランス人」という言葉の定義も、きっと日本でいうところの国籍の概念と少し違うと思うので説明が難しいのですが、簡単に言うと、フランス人からは移民としてやってきた黒人は、彼らのコミュニティを作って、フランス社会に馴染もうとしない。という考えを持たれているのです。

 

 

多様な文化を認めること

 

この光景を、僕はトラムの中から眺めていたのですが、同じトラムに乗っていた人の会話から「文化の多様性だからね、認めなくちゃいけないよね。」という「やれやれ」といった感じの言葉が聞こえてきたのです。

 

ここですよね。フランスが今抱えている大きな問題というのは。

日本であれば結構ストレートに、日本人が外国人(特にアジア人)を疎外するような言動が簡単に聞こえてくるのですが、フランスはそうではありません。やっぱりフランスは、根本的に融和政策的な流れがあるのでしょう。

 

もちろんその流れに乗っかって、例えばアフリカ大陸からフランスへ、多くの移民が来た歴史があります。フランス人は受け入れる側として、外国人は受け入れてもらう側として、今まではある程度うまくいっていたのかもしれません。

しかし、それが最近はどうもスムーズに事が進まないような局面が多くなっている様なのです。

 

僕の周りの友人の話を聞いていても、しっかりと自分は「経済的な目的でフランスに移り住んでいる」と明言するアフリカ系の人はいます。そういった人たちに対して、不況と失業率で苦しむフランス人は、どこまで外から来る人たちを受け入れることができるのでしょう。

 

また、フランスでは移民2世、3世として、フランスの国籍が認められます。例えば両親は北アフリカの国の人だけど、その子はフランス国籍という人が多くいます。そして、その人たちの口から「なんで僕はフランス国籍なんだろう。親の勝手な理由でフランスに住み着いただけでフランス国籍だなんて、不公平だ。」なんていう意見もちらほらと聞くんですね。

 

まぁ、考えてみれば当たり前のことで、文化も違えば宗教も違う、食べるものも、服装も、休日の時間の過ごし方まで、家庭と社会の間で大きく異なる生活様式で過ごしていれば、そのうちに疲れてしまうのは頷ける話です。

 

また、あまり知られていないのですが、フランスではある一定の規模の街には、移民などを優先的に住まわせるような地区を用意することが決められています。

もちろん、僕の住むモンペリエという街も、フランスの中では大型の街に属するのでこういった地区が用意されています。郊外に。

ゲットーですよね。言い方が悪いのは重々承知の上ですが、実際に見てもらえればわかると思います。そこにいくと、スーパーや路上でフランス語が聞こえることはありません。

 

フランス側の受け入れ態勢がどうしたものだろう、と思っていしまうのと同時に、フランスに移住してきた人たちも、いつまでもフランス社会に混ざり合おうとしない、もしくは混ざり合おうとするけど、それがどうも上手くいかない、というややこしい状況に陥っているのです。

 

それが、今のフランスです。

 

 

おわりに

 

この話題は終わりがないので、どこまでも問題を提起することができそうなのですが、ここらへんで止めておきます(笑)

僕だってフランスにいると移民なわけなので、少し考えてしまいますよね。

 

しかし、音楽とは国境や文化・宗教をこえて皆をハッピーにするものであるかのように言われているのに、そのイベントでこんな問題点を認識させられてしまうとは、なんとも皮肉なものです^^