フランスで古今の建築とアートを融合する試み
もう終わってしまったのですが、僕の住む南仏の街・モンペリエでは、6月に街の中心地(歴史地区)で、歴史的な建造物を舞台に、現代的なアートを展示するという、とても興味深いエクスポをしていました。
歴史ある街、モンペリエ
って、例えばローマとか、他のヨーロッパの有名な歴史的な街から比べたら大したことないんですけどね。
それでも17世紀の邸宅レベルのものが街中にいくつもあります。のんびりとモンペリエの街中を散歩をしていると、なんだか中世のヨーロッパにいる感じがして、心地が良いものです。
そういった邸宅の内部は、普段滅多に見ることができないのですが、こういったイベントごとでは無料開放されるので、平平凡凡な我々でも内部を見ることができるのです。
建築とアートの融合
今回のイベント(FAV 2017 (Festival des Architectures Vives))は、17-18世紀に建てられた邸宅の内部に、フランス内外からの様々な建築家やデザイナーが新しいアートの息吹をいれるというもの。
ただでさえ美しい建物に、新しい意味・素材・価値が与えられることによって、どのように変わるのか、というのが見ものなイベントなのです。
建築とアート。。。
建築家って、僕が尊敬する3つの職業のうちの一つなんです。
後の2つは、作曲家と、宇宙飛行士。
理由はどれも凄すぎて、自分の対極にあるような気がするから。
特に建築家は凄いですよね。建築って、ただ建物を建てるだけじゃなくて、数学・物理・芸術・歴史・環境・社会…あらゆる分野の総合作品だと思うのです。
だから、建築としてすでに成り立っているものから、どのようにアートのエッセンスを引き出して調理して新しい芸術にして当てはめるかというのは、難しくて奥が深いんですよね。
どこでもドア~
なんて言ってみましたが、今回一番僕が注目したのはこちら。
どうですか、このアート!(笑)
藤子・F・不二雄先生の遺志を継ぐもの、モンペリエにあり。って感じの、見紛うばかりのどこでもドアっぷり。
あ、ちなみに制作はスペインはバスク地方のサン・セバスチャン建築学校によるものだそうです。
題名は"Tomber dans le ciel"。「空への落下」とでも訳しましょうか。
次の写真を見てもらえると、その理由がわかると思います。
なんと、どこでもドアの先には、一面鏡が敷き詰められていて、空が逆さになっているような感覚にとらわれるという仕組みなんですね。
他にも展示されていた様々な作品が、こちらの記事にピックアップされています。
www.japanguidemontpellier.site
このブログを書いている人は南仏の通訳ガイドをしている方なので、他にも興味をそそられる記事があげられています^^バイクで鎖骨を折ったりする、破天荒な方です。
建築って面白い
ヨーロッパにいると、こんな感じで建築がアートとなって結構身近に感じられるんですよね。これは地震が少なかったりして、歴史的な建造物が形をよくとどめている国々で培われた美意識から来るものなのかもしれません。
日本も建築に関する展覧会はよくやっていますよね。
僕は、今年は日本でこれを観に行きたいと思っています。
やっぱり、建築ってすごいですね^^