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フランシウム87

南フランスに住む日本人学生が発信するブログ。

フランスで桜?┃アーモンドの花の時期がやってきました

フランス生活

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最近のモンペリエは急に暖かくなってきました。

そうかと思うと、たまに気温が落ち込んだり。夜になればまだまだマフラーとコートは手放せなかったり。

でも、基本的にお日様さえ出ていれば暖かいのが南仏の冬です。

 

さて、こんな感じで暖かい日が続くと、僕たちの目を楽しませてくれるのが、この可愛らしい白い花。ぱっと見、桜の花のように見えますが、実はこれ、アーモンドの花なのです。

 

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2014年2月11日、モンペリエのポール・ヴァレリー大学にて。

 

 

 

桜にそっくりのアーモンドの花

 

桜もアーモンドも、どちらもバラ科の植物なので、つける花が似ているのもおかしくはありません。ただし、開花のタイミングは少し違うようで、南仏の気候ではアーモンドの花のほうが少し早く満開を迎えるようです。

 

また、日本には遠く及びませんが、フランスにも桜の木がないわけではありません。

しかし、僕の見たところ、日本の桜のように花を多くつける木というのは無いようなんですね。だいたい、花が咲くころには葉もつけてしまい、花と葉が50:50くらいの割合で、あまり見た目が良くないのです。

僕が見た中で美しい花のつけ方をしている桜は、パリのノートルダム寺院の裏手に生えている八重桜と、うちの近くのエグロング公園の入り口に生えている2本の桜の木くらいです。

 

それにたいして、アーモンドの木はたくさんの花をつけます。また、葉をつけるのも遅いので、花だけが咲き乱れるのです。

 

そんなことで、フランスにいるとアーモンドの花が日本の桜のように見えるんです。

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南仏絵画の巨匠・ゴッホにとっても、アーモンドの花はお気に入りのテーマだったようです。

 

 

 

どうやって見分ける?桜とアーモンドの花

 

この2つ、ホントに似ていてほとんど見分けがつかないくらい。

アーモンドの花のほうが、花びらを大きく開かせることがあるので、桜よりも大ぶりの花になるのが一般的なのですが、稀に小ぶりの花をつけるアーモンドの木というのもあって、そうなると本当に桜と見間違えてしまうくらいなんですね。

 

では、どうやってこの2つの花を見分けるのか。

簡単な方法が一つあります。それは、木の幹と花の間に細い茎があるかないかで見分ける方法です。

桜の花には、花の下に細い茎があり、それが木の枝と花をつないでいます。桜の花を1つ摘むときをイメージしてみてください。茎をちょっと摘まめば花が取れますよね。

それに対して、アーモンドには枝と花の間に茎がありません。枝から直接花が付いている感じです。なので、無理に花を摘み取ろうとすると、花びらがバラバラになってしまいます。

 

 

 

美しいアーモンドの花のエピソード

 

僕はアーモンドの花が咲き始めると、いつも決まって思い出す、アーモンドの花にまつわる美しいエピソードがあるんです。

 

それは、スペイン南の街・コルドバからほど近い場所に、中世、まだアラブの人々がスペインを支配していた時に存在していたザフラー宮殿(メディナ・アサアラ)でのお話。

 

ここには、かつてのアラブのモタミッド王が住んでいた宮殿がありました。

このモタミッド王は、偶然道で出会った低い身分の女性・ロマイキアに一目ぼれし、父の反対も押し切って彼女を妃に迎えます。

ロマイキアは身分こそ低かったものの、その美貌と才能(特に即興の詩)は、当時の外国諸王も驚くほどだったそう。そんな彼女にモタミッド王はメロメロです。

 

こんな驚くようなシンデレラストーリーを偶然手にしたロマイキアは、さぞ幸せだったろうと思うのですが、実際はそんなことはなかったようです。というのも、当時の王室は男性優位の世界。いくら王の寵愛を得ていても、女性の自由は制限されていました。彼女にとっては、低い身分であっても自由の多かった幼少期を思い出しては懐かしんでいたのでしょう。

 

ある日、コルドバには珍しく2月に雪の降る日がありました。その中でモタミッド王は落ち込んでいるロマイキアを見かけ、どうしてそんなに悲し顔をしているんだ、と彼女に尋ねます。

すると彼女は、こう答えました。

 

「ここは暑くて雪が積もることがありませんし、私は今まで一度も雪が大地を覆う地に行ったことがないのです。」

 

そこで、王は早速、王宮の周りを辺り一面、目の届く範囲全てにアーモンドの木を植えさせたのです。

先に話した通り、南欧でアーモンドは2月に一斉に花を咲かせます。こうして、モタミッド王はロマイキアにコルドバに居ながらにして雪景色をプレゼントしたのです^^めでたしめでたし。

 

…って、ここまで書いて思ったのですが。

昔、この話を聞いた時には「なんてロマンチックな物語…」なんて思ったのですが、いま改めて考えたら、ロマイキアの願望は雪景色を見たいという事だけではなかったんですね。彼女は自由が欲しかった。雪国(北スペインであれば雪は降るので、当時のアラブ勢力の北限まで行けば雪景色は見れたはず)まで行けるだけの自由が欲しかったという事だったのでしょうか。

 

 

 

お花見するにはまだ寒い

 

東京の桜のお花見シーズンって、意外と寒いと思うのですが、こちらアーモンドの開花シーズンではまだお花見をするには寒すぎます。残念。

この時期に南欧に来ることがあるなら、是非、アーモンドの花が咲く時期だという事を覚えておいてもらえると嬉しいです^^