バイリンガルの脳の育て方┃「脳の構造」についてのニュース
バイリンガルの人の頭のなかって、いったいどんな感じなんだろう?って思ったことはありませんか?
僕も複数の言葉が話せるので、恐れ多いことですがバイリンガルについて思う事とトレーニング方法を紹介したいと思います。
まず、バイリンガルとは?
バイリンガルとはwikipediaによると、
だそうです。
どれくらいのレベルの言語力でバイリンガルを名乗れるのか、ということについてはいろいろと議論されていますね。
たとえば、日常会話ができればバイリンガルと言えるという意見があったり、それにたいして、母語と同じように幼いうちから複数の言語環境にいなければバイリンガルとは言えないっていう意見があったり…
僕は、一応日本語のほかにスペイン語とフランス語を話すことができ、特に意識をしなくても言葉が口を突いて出てくるくらいなので、「なんちゃってトリリンガルかなぁ~」なんて言ってます。
余談ですが、3つの言語をしゃべる人をトリリンガル、4つだとクアドリリンガルかテトラリンガル、それ以上はたくさんしゃべれるという事でポリグロットっていうみたいです。
因みに、グロットって「声門」って意味らしいです。へぇー
バイリンガルの人って頭の中で言葉が混ざっちゃうの?
バイリンガルの人の頭の中で、新しく学んだ言葉と母語が混ざってしまうことについての記事を見つけました。
僕も日本語の単語が出てこなくなる時はよくあります。
大体、海外で長い間生活している人はそうですよね。
僕の叔母は、スペインに暮らし始めてもう40年になるので、日本語がめちゃめちゃへたくそです(笑)
彼女レベルになると、混ざるというより母語を忘れてしまっている感じ。
まぁ、後で改めて書きますが、本当に忘れているわけではないんです。
ただ、脳の切り替えがうまくいっていないだけ。
僕ぐらいの言語勉強中の人にとっては、日本語を忘れるという事はないのですが、外国語の裏側に日本語が隠れちゃった気がするときはよくあります。
これって、外来語の単語によく起こると思うんです。
たとえば、「ペン」という単語を忘れてしまったとき、僕はまずフランス語が出て、その次にスペイン語…あれ?日本語ではなんだっけ?筆?筆記用具?エンピツじゃないし…
あ、ペン…英語じゃん。
っていう感じです(*_*;
バイリンガルの脳のなかでは、2つの言葉は明確に分かれてるの?
例えば英語とスペイン語のバイリンガルの人の脳の中で、2つの言葉が(単語も文法も)しっかり分かれているかといったら、100%分かれているとは言えないと思います。
少なくとも、僕は分かれていない考えです。。
それは単純に、ルー大柴みたいに何もかもがごっちゃになって、頭の中で2つの言葉の単語が混ざっちゃってる状態だからっていうのもあると思います。
これは、頭の中がしっかりと整理されていくにしたがって改善されていくと思います。
整理されるっていうのは、脳の中でこの場面では英語を使う、この場面ではスペイン語を使う。というスイッチの入れ替えが脳の中でスムーズに起きること。
頭の中に昔から蓄えられている母国語の単語が出てこなくなるというのは、脳の中で情報を処理している部分が単純に新しく覚えた外国語に占領されてしまっているからだと思うんです。
言葉に慣れて、頭の中が整理されていくにしたがってこの問題は解消されるはずです。
では、どういうときにバイリンガルの脳の中で言葉が混ざるのか?
それは、外国語を学んだことによって新しく使うようになった言葉たちがある場合です。
例えば、フランス語例に挙げると、外国人たちが滞在許可証の更新などで行かなくてはいけないpréfectureという場所があるんですが、これって日本語だと「県庁」なんですよ。
でも、僕たち日本人は日本にいる間に滞在許可証を更新する必要はありませんよね?
だから、日本人同士で話す時でも、「滞在許可証更新しにpréfecture行かなくちゃー」ってなるんですよ。
「県庁行かなくちゃ」ってならないんです。
なぜなら、日本で滞在許可証の更新目当てに県庁に行ったことなんてないから。
まして、僕は東京出身なので、東京の「都庁」から、僕の今住んでいるエロー県の「県庁」って、イメージ的に2段階の距離があるんです。
別の例でいうと、上の記事の中に「洗濯機」という単語が、スペイン語では言えるの母国語である英語で頭に浮かばないという事が書かれていました。
これも、今まで選択なんて母親がやっていたものを、いざ海外で一人暮らしを始めて「洗濯機」というものが自分の生活にぐっと身近になったものだとすると、母語よりも外国語での「洗濯機」のほうが頭からストレートに出るようになるんですよ。
これ、実体験です(笑)
脳みその中、面白いことになってますよね。
じゃあバイリンガルの脳はずっとルー大柴なの?
いえ、そんなことはありません。
海外生活で新しく使い始めた言葉を除けば、さっき書いたように、頭の中が整理されていくことによってこの現象は改善されていきます。
でも、頭の中を整理していくって、新しく言葉を勉強するくらいのエネルギーが必要なんですよ。
それだけ脳を活発に働かせなくてはいけません。
バイリンガルの脳を作るbantanおすすめのトレーニング方法!
まずは、簡単な通訳をやってみることです。
例えば、お互いに言葉が分からない日本人とフランス人の間に立って、お互いの会話を通訳する。
フランス語だとこういうけど、日本語ではなんていうんだろう?っていう情報処理を頭の中で常にしなくてはいけないので、かなり疲れるはずです。
でも、この作業が母国語と外国語の切り替えスイッチをスムーズにして、言葉の混ざらないバイリンガル脳を作り上げていくのです。
僕が参加していたプログラムも超絶効果的だった
僕が今住んでいる街、モンペリエには、golingoというプログラムがあるんです。
毎週一回、フランス語が母国語の人と英語が母国語の人が集まってお話をするプログラムなんです。
でも、ただ話をするだけじゃない。
なんと、5分ごとにフランス語→英語→フランス語→英語→…と話す言語を変えながら会話をしていくのです!
このプログラム、僕の語学学校時代のクラスメートが発足させたもので、今ではトリップアドバイザーにも載るくらいメジャーなものになってきているんです。
ちなみに、僕はフランス語×スペイン語の時に参加してきました、
英語以外にもスペイン語、ドイツ語、イタリア語…っていろんな言葉でやってるんですよ。
(日本語はニーズがなさすぎるのでやっていませんが…)
めくるめく、言語の走馬燈
僕、生まれも育ちも日本なので、もちろん母国語は日本語なんですが、なぜかスペイン語母国語者として参加させてくれたんです(笑)
人数足りてなかったから。
外国語と外国語を5分ごとに交代してしゃべり続けるって…尋常じゃないくらいに頭を使います。
いや、本当に走っているかのようにカロリーを消費するのが感覚で分かるんです。
で、その時わかったんです。
複数の言葉をしゃべるには、とにかく頭のスイッチの切り替えをスムーズにしなくちゃいけないんだ。っていうことに。
切り替えがスムーズじゃない脳って、例えると、明るさマックスになるのが遅い昔の白熱灯みたいな感じです。
切り替えスムーズな脳は、スイッチ入れたらすぐに明るくなる蛍光灯みたいな感じ。
伝わるだろうか…?
日本でやるにはどうしたらいのか?
これ、日本でも実践できたら面白そうなんだけどなーって思うんですが、やってる人いないですよね。
いいアイデアなんだけどなぁ。
僕は日本でやる気はないので、だれかやりたい人がいたら連絡ください。
詳細をお伝えします。
で、こんなに大規模でなくても、個人レベルでやるなら日本語を勉強したがっている外国人数人を集めて、ストップウォッチ片手にどっかのバーやカフェでやってみたらいいんじゃないでしょうか。
これを実現するために必要なものは3つ。
場所、時間、あとは会話が成り立つだけの語学力のベース。
そんなに難しくないですよね。
やってみると激しく頭を使うので、スポーツした後のような爽快感を感じられますよ^^
子育てのバイリンガル教育とは違うけど…
国際結婚をした夫婦の子供なんかは、幼いうちからバイリンガル教育なんかをさせてるのをよく見ますが、僕みたいに脳みそがある程度でき上ってから新しい言語を使い始めても、やはり母国語ほどの発達はないんですよね。
例え、長い期間、外国語だけの生活をしていても、脳を占めている母国語の割合は大きいままです。
僕の叔母も、大学卒業後からずっとスペインに住んでいるんですが、いくらスペイン語中心の生活を長く続けているからと言って、母国語を忘れてしまったわけじゃないんです。
ただ、脳の切り替えがスムーズでなくなってきているだけ。
だから、外国語に慣れたとしてもルー大柴程度の外国語が混ざった状態どまりなんですね。
なので、僕たちみたいに後から外国語を勉強し始めた人たちにとってのバイリンガルのレベルというのは、複数の言語が混ざることなくスムーズに口から出てくるかどうかという事だと思うんです。
そのためには、上に書いたようなトレーニングを積んでいくと、脳の切り替えの早い"バイリンガル脳"を育てていけます^^