フランシウム87

南フランスに住む日本人学生が発信するブログ。

フランス語をもっと効率的に勉強しよう!┃目的になる言葉を意識した勉強法

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イギリスがEUから脱退する方向を歩み始めましたね。

ギリシャやポルトガルの金融危機以来、確実にくすぶっていたEUへの懸念が、実際にイギリスのEU脱退にまで発展してしまいました。いよいよEUの根幹が揺らいできているとして各国とてもナーバスな状態になっています。

いくつかの通貨の動向は日々チェックしているのですが、今回の値動きはすごかったですね。通貨の値動きは、その通貨を使っている国々の信用度や健全性を反映したものなので、観察していると実に面白いです。

 

さて、そんなスキャンダラスのイギリスですが、イギリスでメジャーに話されている言葉は英語です。英語は日本人であれば、一般的には中学や高校で(早ければもっと前から)勉強をしているはずです。

フランス語は、同じ外国語といってもその構造は残念ながら英語のそれとは大きく異なるため、簡単に習得することはできません。ましてや、英語で苦闘していた人にとってはなおさらです(僕のように)。

 

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mokuji

 

 

 

フランス語を英語のようにとらえるな!(しかし欧米の言葉である)

 

巷でよく言われることのひとつに、フランス語を外国語だからと言って英語と同じように考えるな、という意見があります。

これは、実際正しいのですが、しかしフランス語だって欧米の言葉です。日本語と違ってabcのアルファベットを使っていますし、S(主語)+V(動詞)~で基本的に文章は始まります。ilが主語になる非人称構文は英語ではitを主語として存在していますよね。

つまり、英語とフランス語ではゆる~く繋がりがあるのです。(スペイン語などではそもそも主語を置かずに動詞から始まる文が一般的ですし、非人称構文もフランス語や英語のように発展していません)

 

日本から見て同じく外国語である中国語を考えてみると明らかでしょう。フランス語は英語に近いのです。

しかし、実際にフランス語を勉強してみて(特にリスニング・作文の部分で)英語と大きく違う点があることに気づいてくると思います。

 

それが今回のテーマ。目的語の配置です。

 

 

 

 

目的語とは?

 

目的語とは、字のとおり「動作の目的(=的)になる言葉」のことです。

対して、主語は「動作の主体となる言葉」。

 

ー私は彼女をあげた。

 

上の文章で目的語は赤字になっている2つの単語です。

すこしややこしいのですが、目的語というのは一つの文章中に複数出てくることがあるのです。例えば上の文章では「私が誰にプレゼントしたのか?」「私は何をプレゼントしたのか?」という2つの問いに対する目的となる言葉があるため、2つの目的語があるのですね。

 

 

 

フランス語の目的語

 

フランス語では、目的語は変形させることができます。

フランス語では、というか、日本語でもそうです。

例えば、さっきの文章を例に使うと…

 

ー今朝、市場でを見つけてさー

 

という前置きがあった場合、続く文章は…

 

ー私は彼女にそれをあげた。

 

とすることができますね。はい、目的語が変形しました。

つまり、話し手と聞き手が「それ」とか「あれ」といって、何を指しているのか理解できる場合には目的語を変形することができるのです。

 

 

 

フランス語の2つの目的語

 

フランス語には目的語が大きく分けて二種類あります。

それは、直接目的語と間接目的語。

この二つはフランス語ではComplément d'Objet Direct / Complément d'Objet Indirectと言い、それぞれの頭文字をとってCOD / CDIと言います。以下、これに倣ってこの略語を使います。

 

しかし、CODとCOIがなんであるのかという事は、日本語や英語の文法からでは理解することが難しいのです。ここから、フランス語の文法の世界が始まります^^

 

 

 

COD / COIとは?

 

簡単でわかりやすい説明をします。

CODは、普通の目的語。

COIはàやdeといった前置詞がついた目的語です。

 

ちょっと乱暴な説明ですが、まぁそんなとこです。

さっきの -私は彼女をあげた。という文で、「あげる=donner」とすると、はCODで彼女はCOIになります。

なぜなら「彼女に=à elle」となり、àが入るためCDIであることがわかります。

「彼女」だけが目的語のはずなのに、なんで「に」まで含んでいるんだ!と思うかもしれませんが、ここらへんが日本語では同じようにいかないフランス語の特徴という事です。

 

 

 

 

COD / COIで何が変わるのか?

結論から言うと、「花→それ」というように目的語を変形させたときにCODとCOIでは形が一部代わるのです。le la lesと lui leurの違いです。

詳しくはネット上にごまんと目的語一覧表が紹介されているので調べてみてください。

 

僕のお勧めは、この北鎌フランス語講座です。

フランス語人称代名詞 - 北鎌フランス語講座 - 文法編

 

そして、形も変われば語順も異なるのです。

フランス語では変形された目的語は動詞の前に置くというルールがあります。

つまり…

 

Je donne la fleur à elle.

 

という文章を変形させると…

 

Je la lui donne.

 

となります。しかも、変形された目的語同士の中にも順番というものがあって、lui laという順番にはできないんですね。なんだか、目的語の社会に階級があるみたいです(笑)

(普通はune fleurと言うと思いますが、ここではわかりやすいようにla fleurと書きました。時制も現在形です。)

 

 

 

目的語をキャッチする

 

さて、長々と目的語について話してきましたが、問題はココからです。

ここまで読んでもらって、「うわ、なんかフランス語って面倒くさい…」と思ったかもしれませんが、これが分からないとやはり、どうしてもフランス語を使いこなせるようにはならないのです。

 

実は、以前のエントリーからの延長線ということで今回の記事を書いているのですが(フランス語の勉強法!より速くマスターする5つの方法![②文法編] - フランシウム87)、フランス語は英語のように基本的なSVOC形式の文型知識だけでは、全く不十分なんですね。

なぜなら、今紹介したようなCOD / COIという厄介な存在があり、こいつらは文章中を動詞の前に出てみたり、動詞の後に引っ込んでみたり、いろんな場所に行ってしまうのです。

 

書き言葉であればまだマシでしょう。書かれた文章というのは推敲されているので、同じ単語の重複を避けたりと秩序だったフランス語で書かれているので理解がしやすいのです。

問題は日常会話。話し手の考えで「(あ、さっきを買ったって言ったけど、ここはもう一回と言って、何をあげたか明確にしたほうが良いな…)Je lui donne la fleur.」となることもあるわけです。

その逆も然りで、お互いの頭の中に共通のイメージが出来上がっていれば、バンバン目的語を変形させて、同じ単語をくどく繰り返すことを避けることもできてしまうわけです。

 

こういった様々な場面で、いかにフランス人の話していることを理解できるようになるのか、という問いの一つの答えには、目的語をキャッチすることが重要だと考えているのです。

そして、それは初歩的な「主語+動詞+目的語…」といった紋切型の考え方では無理なのです。

 

 

 

変形した文章にも注目

 

例えば、以前にも軽く書いたのですが、あるフランス映画のセリフの一つに

 

De qui il parle?

 

というものがありました。

本来の文法であれば、

 

Il parle de qui?

 

となるところ、前後が逆転してDe qui?から始まっているのです。これはparlerという動詞がà以外にもdeを伴うことができ、しかもそれぞれ意味が異なるため、(Parler+)de+quiとなっているのですが、主語を先頭にした考え方にこだわっていると、この倒置された文章の持つニュアンスというが分かりませんよね。

 

また、花を渡した相手を特に強調したい場合は

 

Je la lui donne à elle.

 

と、COIを2回使っていう場合もあるのです。これは文法用語ではredondanceといって認められてはいるのですが、語学学校の試験でこれを書いたらバツをもらうので注意してください(笑)

 

 

 

まとめ

 

フランス語は論理だった言語だ、と言われることがありますが、その理由にはこうした細かい文法規則があるためです。

フランス語を早くレベルアップさせたいのであれば、目的語をキャッチするというテクニックはとても有効だと思います。なぜなら、目的語は文章中で大きな意味を持っているから。

単語の暗記なども重要ですが、日々、読んだり聞いたりしているフランス語で目的語の位置を把握することも大切です。特に文章中では目的語にマーカーなどで印をつけていくと、le la les等に変形されていたり、語順が倒置されているなどの発見があって面白いと思いますよ^^