フランス語を独学したい初心者必見┃スタートアップに失敗しないための20のコツ+astuces
※2020/01/27 更新※
今回はフランス語を独学で勉強しようとしている人に有用な情報をまとめました。
これから勉強しようとしている以外の人でも、
- フランス語がなかなか上達しない
- 何から勉強していいのかわからない
という人に、ぜひ読んでもらいたいです。
- スタートアップの失敗しないための20のコツ
- 1.電子辞書を買う
- 2.「書く・聞く」の同時進行を常に心がける
- 3.良い教材を買う
- 4.文法は「北鎌フランス語講座」でok!
- 5.単語帳は買わない
- 6.単語を覚える
- 7.とにかく単語を覚える!
- 8.ネット上で学ぶ手段を見つける
- 9.多くのものに手を出さない
- 10.とにかく、真似る
- 11.仏字新聞とか読まない
- 12.日記も書かない
- 13.フランス映画に挑戦しない
- 14.YouTubeの子供向けチャンネルがアツい!
- 15.勉強時間の確保
- 16.フランス人と知り合う
- 17.勉強到達の目標を立てる
- 18.時間を有効に使う
- 19.大学で第2外国語として選んだのなら、チャンスだという事を肝に銘じておく
- 20.どんなに頑張っても最初の半年は成果が出ないことを知っておく
- 21.フランスに行く
- おまけ 独学の心得
スタートアップの失敗しないための20のコツ
1.電子辞書を買う
初期投資として最低限必要なものです。
紙の辞書が好きだ、という人も電子辞書を使ってください。
独学は、とにかく時間をかけないようにすることが大切です。
効率よく単語の意味を調べるためにも、電子辞書はマストアイテム!
2.「書く・聞く」の同時進行を常に心がける
外国語を独学で学ぶ、ということは、できることが限られます。
つまり、「読む・聞く」などのインプット作業はできるのですが、「書く・話す」のアウトプット作業は訂正してくれる人がいなければなかなか上達しません。
でも、「真似て書く」ということはできます。
フランス語で聞いたリスニング教材などは、しっかりと「真似て書いて」覚えることで、カバーの難しいアウトプットの力を伸ばすことができます。
ここ、独学を進める人は特に気を付けるべきポイントです。
3.良い教材を買う
できれば、新宿紀伊国屋のような大型の書店に言って自分の気に入ったものを探すことをお勧めします。
近くにフランス語教材を多く扱っている書店がない場合は、ネットで買うことができます。ちなみに、僕がオススメする教材はこれです。
ただ教材の向き不向きは人それぞれなのでこの本を参考に同じようなレベルの本を探してもらえればと思います。ただ、会話ばかり丸暗記するタイプの教材はあまりオススメしません。なぜなら、会話のパターンを丸暗記したところで、実生活の会話とそぐわなければ意味がないからです。実際の日常会話は、本で書けるほどシンプルなバリエーションではありません。
訂正します。確かに、よく言われる「日常生活レベルのフランス語」というのは意外と複雑なので例文だけでカバーできるはずがありません。しかし、独学の初歩という点では、例文を覚えるのも一つの手だと思います。
僕がモンペリエに住んでいるとき、日本から来たばかりの女の子を連れてワイン屋さんに行った時のことです。僕と店員さんでほしいワインの相談をしていたのを見て「わぁーNHKフランス語講座みたい!」と言いました。ワインの味や香りを説明する形容詞は数えたらきりがないくらいありますが、ワインを買うまでの話の流れはほとんどパターンが決まっているようなものです。まずはフランス語の会話の流れを覚えるために、会話を暗記するような教材を使うのも一考でしょう。
そのための教材としては、この本が良いと評判です。
くれぐれも、本屋で行き当たりばったり出会った文法書を見て「あ、これ良さそう♪」なんていう感覚で教材を選ばないでください。お金の無駄です。
また、フランス現地の語学学校で使われている教材は、こちらの記事で紹介しています。日本でも購入可能ですよ。
4.文法は「北鎌フランス語講座」でok!
文法書を買う必要はありません。
わからないことがあったら「北鎌フランス語講座」というサイトで調べましょう。
僕も、今でもたまにお世話になっているサイトです。
初球から中級までの幅広い文法事項をカバーしているので、これを使わない手はないでしょう。
5.単語帳は買わない
(これは僕がフランス語勉強し始めたときに作った単語帳。間違いが多いので、書いてある内容は参考にしないでくださいね^^,)
独学で勉強するということは、効率よく勉強を進めていかなくてはいけません。
そのためには、だれかが作った「既成」の単語帳を使うよりも、自分で日々の学習の中からわからない単語をピックアップして作る「手作り」の単語帳のほうがはるかに効果的。
手作り単語帳についてはこのエントリーで詳しく書いてあるので、参照してください。
6.単語を覚える
フランス語初心者にとって、何を重点的に勉強するべきか?
答えは明白。単語の暗記です。
単語の暗記をおろそかにする人がいますが、外国語学習においてそんなことは言語道断。
それは、お金を持たないで買い物に行く、音符が読めないで楽器を習おうとすることと同じです。
7.とにかく単語を覚える!
大事なことなので、2回言います。
暗記が苦手な人にとってはつらいと思いますが、ここを越えなければ何も始まりません。3000単語覚えたあたりである程度フランス語が理解できるといわれているので(実際、自分もそうでした) 、そのあたりを目標にするのがいいでしょう。
逆に言えば、3000単語くらい覚えるまでは、フランス語の勉強はあまり面白くないよ、ってこと。
ちなみに、言葉の勉強を進めていると、そのうち暗記した語彙数だけが多くなって、すべてをうまく使いきれないという問題が生まれます。しかし、フランス語初学者はまだこの問題に直面するレベルにはいません。素直にできる限り多くの単語を暗記していきましょう!
8.ネット上で学ぶ手段を見つける
以前、TCFというフランス語試験対策として紹介したエントリーですが、ここで無料で使えるフランスの語学学習サイトを紹介しました。
こういったサイトを活用するのも効果的。
なぜなら、フランス語をフランス語の教材で勉強すると飛躍的な成果が得られるからです。それに加えて、このエントリーで紹介したTV3のサイトでは、フランス語の学習をレベル分けしてくれているので、自分に合ったレベルから勉強を開始することができて、とても便利。
france radioのサイトでは、放送文のトランスクリプションがついているので、「書く・聞く」の両方が一度に勉強できる仕組みになっています。
9.多くのものに手を出さない
以上、いくつかの勉強方法を紹介してきたけど、個人学習では少ない教材に的を絞ったほうが効果的。
手作り単語帳に加えて、もう一つの勉強方法くらいでルーティーンを作るのがベスト。
一つの教材が終わったら、次の教材に移るようにしましょう。
10.とにかく、真似る
独学の一番の問題点は、訂正してくれる人が常にそばにいるとは限らない、ということ。
つまり、何か間違えて覚えていたとしても、誰も訂正してくれなければ、その間違いに気付く手段がないのです。
これは、インプット(読む・聞く)ではあまり問題にはなりませんが、アウトプット(書く・話す)ではかなり大切なこと。
オリジナリティは要りません。とにかくフランス語の例文を真似て覚えていくようにしましょう。
11.仏字新聞とか読まない
あなたがそのレベルに達するのは、早くて1年後です。
新聞、新聞サイトに載っている記事というのは、独特の表現方法や専門的な単語が多く使われています。ひとつの記事を、なんとなく表面的に意味をとるだけでも、膨大な時間と労力を消費します。
それよりも、語彙力を増やすことに注力しましょう。
12.日記も書かない
日記を間違えた文法・綴りで書いていても、気づかずにその間違いのまま覚えてしまってはかえって逆効果です。
それに、日本語の言い回しがベースとなっている日本人の脳みその作り出すフランス語の文章は、フランス人のそれとは違うところがあります。
毎日、何かを繰り返し書きたいのなら、教材の例文などを繰り返し書いて「フランス語らしい文章」を丸暗記するようにしましょう。
13.フランス映画に挑戦しない
気分転換や趣味で見るためだったら大賛成です。
僕もフランスに来る前からフランス映画は観ていましたし、映画はフランス語を勉強するモチベーションを高めてくれるいいアイテムです。
ただし、日本語で観たほうがいいでしょう。
最初から文法事項もあやふやなまま、フランス映画の字幕解読に挑戦しても、結果は惨憺たるものになることは必至です。
14.YouTubeの子供向けチャンネルがアツい!
反対に、子供向けのアニメなんかはフランス語勉強にとても役立ちます。
子供たちが使う言葉って、意外とこなれた表現が多いんですよ。
僕もたまにMickey Mouceを観たりします(笑)この動画でも、「犬たちは口に輪をはめなくてはならない」(ils doivent être muselés.)という、新しい言葉を覚えました。
これに字幕がついていればいいんですけどね。
だれか、フランス語字幕のついたMickey Mouceを見つけたら教えてください!
15.勉強時間の確保
勉強時間を毎日規則的に確保できなければ、外国語の勉強というのは長く続けることができません。
自分で時間を確保できないようであれば、語学学校などに申し込んで、半ば強制的に勉強時間を確保するようにするか。そこまでしたくないのであれば、そもそもなぜフランス語を身につけたいのか考える必要があります。
そんなに楽に語学は習得できません。
16.フランス人と知り合う
僕は東京出身なんですが、東京にはびっくりするほどフランス人や、フランス語を母国語として話す人がいますよね。
そういう環境に住んでいる人は、ぜひフランス語を話す友人を作ってください。
一方的にインプット作業である独学スタイルに、アウトプット作業を可能にしてくれるのがフランス語を話す友人です。
身の回りにフランス語をしゃべる人がいないという人は、スカイプなどで言葉の文化交流をしてみるのもいいかもしれません。つまり、日本語を勉強したいフランス語話者とコンタクトをとるという事です。
お互い言葉を教えあうことができて理想的なのですが、お互いの時間を調整しなくてはいけないのと、フェイストゥーフェイスでないのが現実的でなく、だんだん疎遠になってしまうケースが多いのが問題です。
17.勉強到達の目標を立てる
例えば、「3000単語を6か月で覚える」とか、「5分の音声放送を1週間で完コピする」とか。一度目標を立てれば、今度はそれを逆算していけば1日単位の勉強量が明確になります。
何から始めればいいのか、という事で悩んでいる人は、たいていやることの最小単位が分かっていなくて膨大な勉強が目の前に立ちはだかってると「錯覚」している人です。
150ページの教材1冊持っているなら、まずはそれを1か月で仕上げましょう。
18.時間を有効に使う
特に、語学学校に行く余裕がない!というひとは、勉強につぎ込む時間の使い方を意識しなくてはいけません。
僕は、普通の人が2年くらいかけて勉強するものを4ヵ月で終わらせました。語学勉強はこういうことが可能だから面白いんです。
どうやって時間を短縮したのか?答えは簡単で、効果的な勉強(自作の単語帳や問題集の精読)をルーティーン化して毎日繰り返しただけ。(注:僕は、それ以前にスペイン語が話せたので、勉強の道筋がある程度見えていたのです)
フランス語の勉強をこれから始める人は、前にも書いたように、日々の勉強量の最小単位を割り出して、それをルーティーン化して勉強するといいでしょう。
19.大学で第2外国語として選んだのなら、チャンスだという事を肝に銘じておく
外国語が一つしゃべれるようになると、世界が一つ広がります。
これは僕が実際に感じていることです。
身近なところだと、いろんな人と話せるようになるし、仕事の幅も広がります。
ニュースや新聞も、日本まで伝わってこないような情報を知ることができます。
これは、語学をある程度習得した人しか体験できない、ある種の特権のようなもの。
だから、大学で外国語を勉強できるチャンスがある人は、その機会を思う存分活用してもらいたい。
大学生活の限られた時間を見据えて、そのなかでどうしたら語学をマスターできるかペース配分をしっかりとることが重要です。
そのために僕の紹介している勉強法が少しでも役に立ってくれれば、こんなに嬉しいことはありません^^
20.どんなに頑張っても最初の半年は成果が出ないことを知っておく
人それぞれだと思いますが、独学でできる勉強スピードには限度があります。
毎日一生懸命勉強したとしても、単語の暗記や文法の理解には時間がかかります。
フランス語が読めて・聞けて・話せるようになって、「楽しい!」と思えるようになるまでは最低半年はかかることを知っておいてください。
半年も頑張らずに「向いてないや」で終わらせるのは、とてももったいないことです。
また、その「半年」を超えたところでも大きな壁はやってきます…
くわしくは、こちらのエントリーをご覧ください。
21.フランスに行く
いろんな理由があって「独学」という方法を選んでいると思います。
せっかく語学学校に通うことをしないで一人で勉強しているのなら、浮いた語学学校の授業料はもっと楽しいフランス語の「勉強法」に役立てましょう。
おすすめは、実際にフランスに行ってみることです。
今は飛行機代もどんどん安くなっていますし(特に2016年は破格です。参考:スカイスキャナー )自分のフランス語の力試しをするにはもってこいです。
しかも旅行も楽しめちゃうなんて最高!
フランスに行けば、もっとフランス語が面白くなりますよ♪
おまけ 独学の心得
自分で課題を作らなければならない
独学というのは、留学したり学校で勉強するよりも刺激が少なく、集中が続きにくい勉強方法。
だから継続的に自分に課題を与えることが大切です。
例えば、「○か月で動詞の活用形をマスターする」「○か月で3000単語を覚える」といったように、自分で目標を設定することで、継続可能な日々のプランが立てられますよね。
ピアノを例に考えてみましょう。
ピアノの先生がついてくれていれば、毎回のレッスンで未熟なところを指摘してくれて、課題まで出してくれます。
でも、独学で練習をしていると、そんなことしてくれる人はいません。
なので、自分の演奏を録音して、プロのピアニストの演奏と比較して改善したり、「1週間でテンポを倍の速さで弾けるように、指の練習を強化する!」といった目標を立てたりします。それに最近はネット上で様々な上達方法を紹介するサイトが増えているので、そうした情報を参考にしましょう。
しかし、あれもこれも…と欲張っていろんな学習方法を取り入れようとすると、すぐにパンクしてしまうので注意。また、一度立てたプランでも、うまくいかない・実現が無理そうだ、と思ったら潔く白紙に戻してみることも大切です。
自分のベストの勉強量を設定できるところが、「独学」のいい点だといえます。
語学は簡単には身につかない
独学で、あわよくば3年くらい勉強して、日常会話くらいのフランス語がしゃべれるようになりたい^^
なんて考えている人は、はっきりいってフランス語の勉強を止めたほうがいいです。
3年もかけてやっと日常会話くらい、ってことはかなりゆっくりなペースでの勉強をイメージしてますよね。そんなスピード感では覚える量も少ないし、時間がかかって前に勉強したことは忘れるし、いいことありません。
僕は、こののんびりの考え方を「サグラダ・ファミリア現象(phénomène de Sagrada Família)」って呼んでます。
サグラダ・ファミリア(スペイン・バルセロナにある、建築家ガウディの設計した教会)は、1882年から建設を続けていますが、まだ終わっていません。
工期があまりにも長いため、いまでは建設と並行して、初期に作られた部分の修復もしているのです!これじゃあ、完成するのはどんどん先になりますよね。
でも、2010年にローマ教皇が訪問することが決まった時には、今まででは考えられないくらいの急ピッチで工事が進んだのです。なんだ、やればできんじゃん。
マイペース=のんびりやる、じゃないんです。
語学学校とか、枠にはまった勉強スタイルは自分の成長についてきてない!くらいの気持ちでやらないと、独学って無理ですよ。
サグラダファミリア現象に陥ってしまう、でもフランスの上達は諦められない!という人は、いっそのこと短期で留学してしまった方が得策かと思います。フランス現地で生活しながらフランス語を学ぶというのは、日本で独学で勉強するのと、天と地ほどのスピード感の差があります。無料で語学留学について相談にのってくれるエージェントがあるので、試しに見積もりぐらい出してみて、独学vs留学どちらが賢い選択なのか考えてみるのも良いかもしれません。その他、家探しはどうやったらいいんだろう?海外保険はどうするべき?などの問題も無料相談で聞いておきましょう。
ネット社会をうまく利用しよう!
今の時代、外国語を勉強するためのツールは爆発的に増えました。
辞書アプリは無料で携帯端末にダウンロードできるし、動詞の活用表はネットを使えばどこででも確認できます。
YouTubeにはいろんな人がいろんな切り口で、語学の学習方法を紹介していますよね。他にもitalkiを使えば、日本にいてもネットを通じてフランス人講師と発音・リスニング対策をすることだってできちゃいます。アイデア次第では、フランス語での作文対策にも使えます。詳しいことは、この記事にまとめておきました↓
語学の習得だけを目指しているのなら、正直、留学も語学学校もいらない時代になりつつあります。
あとは、自分のやる気だけ。
やる気っていうと、なんか松岡修造みたいで汗臭いから、「効率的な目標設定」っていう言葉にしましょう。
テクニカルにフランス語を勉強すれば、案外早く「もう一つの世界」が開けるかもしれませんよ^^
がんばってください!
→10万円あれば一年間の学費が払える!?これを読んだら留学したくなっちゃうかも…
→フランス語の勉強、スピードダウンしていませんか?