ヨーロピアンな洗濯機と掃除機のそこんとこ。
先日、家でサンデージャポンを見ていたんですけどね(毎週YouTubeにアップされているのです)、最近、日本ではコインランドリーが流行っているという話題が出ていました。
最近のコインランドリーは、カフェみたいなくつろぎスペースがあったり、小さな子供が遊べるスペースが確保されていたりと、とっても快適な空間になってきたという事が、人気のポイントなのだそうです。
かくいう僕も、水天宮前に住んでいた時は、週末に人形町のコインランドリーに行っていました。自宅に洗濯機があるにもかかわらず(笑)
なんかいいんですよね、コインランドリーの、あの空気。乾燥機があるのもありがたい。
で、そんなことが番組内で話されている中、一つ「ん?」って思ったことがあるんです。
そこ、ポイント?
人気のコインランドリーは、その落ち着きある空間設計以外にも、海外から輸入した洗濯機もアピールポイントになっている様。
紹介されていた都内のコインランドリーでは、洗濯機はスペイン製のもの、乾燥機はアメリカ製のものなのだそう。
うーん、アメリカは、なんかでっかくてパワフルな感じがするからまだ良いとして、スペインってどうなの?
一方では陽気すぎて適当な国民性と言われている中、スペイン製の洗濯機はよく働いてくれるのでしょうか?謎だ…
スペインも、フランスも、洗濯機はダメ
スペインとフランスで生活した僕が断言します。
どっちの国も、洗濯機はダメ。本当に、ダメ。
何がダメって、洗濯時間が標準で2時間超えるんですよ。
2時間かけて、水ジャージャー出しながらドラムが回ってるんです。もちろん、水道代が馬鹿になりません。
そこまで長時間頑張ってくれてるんだから、汚れはしっかりと落ちて…るなんてことありません!まぁ僕も一応大人なので、そんなに日々の生活で汚れるようなことなんてないのですが、子供を持つおお母さんのことを考えると心が痛む。それくらい汚れが落ちないのです。
しかも、メーカーはフランス・スペイン籍の企業に限らず、ドイツの家電メーカーのものでも、大体同じなんですよね。
僕は「おいそぎ」みたいなのにして、30分くらいで終わるようにするのが良いと思います。洗い上がりはそんなに変わらないので、だったら時間は短くしたほうが経済的かな…と。
だから、「こちらのコインランドリーはスペイン製の洗濯機で洗っています!」っていわれても、まったく心ときめかないんですよね。あぁ、またあの水だけ無駄に使って、たいして汚れの落ちていない洗濯物と対面しなくちゃいけないのか…って(笑)
掃除機はもっとヤバイ
洗濯機も相当、海外在住の日本人の間では文句が多い家電のトップだと思のですが、僕個人としては掃除機がそれを凌駕しています。
まずは、こちらの写真をご覧ください。
これ、日本の高度成長期の掃除機じゃないですよ。
三種の神器!とかいって、掃除機が一般家庭に浸透しはじめた時代の写真じゃないんですよー。
なうです。今現在、売られている掃除機。
もう、ヘッド部分とか全然回らないんです。かなり力込めて床に押し付けながら操作しないと、望んだ方向へ進んでくれません。
しかも、ヘッド部分の可動域が少ない故、ベッド下などの狭いスペースを掃除するときは、戦力外通知です。
あと、吸い取ったゴミを溜めるフィルターを使わずに、機械の中に溜めた水にゴミを落とし込む、バケツ型の掃除機も良く見かけます。業務用じゃなくて、家庭でも使われてるんです、このタイプ。
ほこりがたまった水は、だいたいトイレにジャーっと流します。だから、たまに詰まります。
あ、たまにシュレッダーがないから紙は小さく切ってトイレに流すっていう話を耳にすることもあります。トイレはフランスのブラックホール☆
デザインがモダンなものも見つけました。せっかくなので、紹介させていただきます。
だから、ヘッド部分がおかしい!
なんでこんなに、わざわざ掃除しにくいものを作ろうとするのでしょうか…
もちろん、彼レはごみを吸ってくれません。
ヴォォォォォォォーーーーーンンンンン!!!という「俺、今頑張ってっから!」みたいな音は出してくれてるんですが、吸気具合に覇気は全く感じられません。
日本の掃除機だと、掃除機肌にくっつけて「吸いつく―^^」とかできるんですが、こっちではその威力すらないことがあります。
まぁ、これにはちょっとしたワケがあると思うんです。
というのも、スペインやフランス、特に僕の住んでいる南仏は、基本的に良い天気に恵まれ、年間を通して乾燥した日が多く続きます。
そして、ヨーロッパの家というのは基本土足で上がれるつくりになっているので、床はタイルのようなものである場合が多いんですね。畳のような踏み心地の良い材質は使われません。
となると、床掃除に使われるのは掃除機ではなく、もっぱらモップなのです。
こんな感じのモップで、ちゃちゃーっと床を拭きます。
モップの水を絞るのはとっても簡単で、バケツに取り付けられた網目のところにモップをセットし、上から体重をかければジューっと水が絞れる仕組みになっています。
天気がいい日ならモップを通して2分もすれば、もうすでに床は乾いているんですよね。
しかも、床掃除用の洗剤というのはスーパーでたくさんの種類が売られているので、自分好みの香りでしっかりと拭き掃除ができちゃうのです。僕は針葉樹の香りの洗剤が好きです。あとはマルセイユ石鹸とか。これは結構気持ちがいいですよ。
なので、掃除機ってあまり出番がないんですよね…だから進化しなかったのかも。
ちなみに、モップと、それを絞る特殊な形状をしたバケツ。このヨーロッパではどこでも見かけるであろう画期的な2つの組み合わせは、なんとスペイン人が発明したのだそう!ブラボー!
今まで大した発明をしてこなかったスペイン人は、なぜかこのモップの話になると胸を張ってこういうのです。「あのモップとバケツは、スペインが発明したんだ!」ってね。
日本のは良いヤツかも
とはいえ、日本で売られているドイツ製の洗濯機とかって、2時間以上も回りっぱなしっていうことはないですよね。
たぶん、日本に輸出されている家電は、日本人好みの設計をされているのでしょう。
そう考えると、今回のコインランドリーのスペイン製洗濯機たちも、日本人好みにカスタマイズされた、スペインのエリートたちなのかもしれません。
洗い上がりがバレンシアオレンジの香りとかだったら良いんですけどね^^