フランスの大学に入るために┃入学予備申請(DAP)
今年(2016)もフランスの大学1年次に入学を希望する人には大切な時期がやってきました。
大学1年目(Licence1)と医学系教育第一課程1年目(PACES)に入学を希望する人はDAP(Demande d'admission préalable)というものをパスしなくてはいけないのです。
DAPとは、事前に終わらせる入学申請のこと。
期限は11/15~1/22まで。(年によって変わる可能性があります)
9月入学なのに、ずいぶん早い締め切りですよね。
「こんなに締め切りが早いなんて知らなかった!」っていう人も結構多くて、大学に入りたいと思っていても締め切りを過ぎてしまったせいで1年見送りをした…なんて人も結構多いですので気を付けましょう。
ちなみに、DAPの概要についてはキャンパスフランスに詳細が乗っているので、興味のある人はキャンパスフランスのこのページ(大学学部1年目、医学系教育課程1年目 PACES への応募申請方法)を必ずチェックしてください。
日本にいてもフランスで現地申請をしても、どちらも仕組みと申込期間は同じです。
さて、フランスの大学1年次に入学するためにはある程度の語学力がなければいけません。
ヨーロッパの言語の多くは共通のレベル設定があり、A1~C2の6段階があるのですが(ヨーロッパ言語共通参照枠:Wikipedia)、このレベル分けでのB2の語学力が必要とされます。
通常、語学力を証明するものとしてはDELF/DALFという、一度とってしまえば一生使えるディプロマと、TCFという有効期限が2年のディプロム、そしてTEF(有効期限1年)があります。
すでにどちらかのディプロムでB2以上のレベルを持っていれば問題ないのですが、DAP申し込みの時点で何のディプロムも持ってない人はどうすればいいのでしょうか?
まだ何のディプロムも持っていない、或いは、以前フランス語の試験は受けたけどまだB2に達していない…というひとは、TCF-DAPという試験を受ける必要があります。
TCF-DAPとは読んで字のごとく、DAP(大学への事前申し込み)用に特化したTCF試験ということです。
試験内容やディプロムの効力等は通常のTCFと変わりはないのですが、これを受ければ結果が大学の申し込みに間に合うというところで"特化"されているのです。
言い換えれば、これがその年のフランスの大学入学への語学試験の最後のチャンスということになります。
(因みに、フランス在住の人であれば、DELF/DALFの試験日が日本よりフランスのほうが多く設定されているので、TCF-DAPの後のDELF/DALFまで大学申請に使えることができる場合があります。大学によってそこまで待ってくれるか異なる場合があるので、要確認です。)
その後の流れは、簡単に説明すると、日本再住の場合はキャンパスフランスで面接を受け、合否通知を最長6月まで待つ。
待っている間に、skypeで遠方からでも相談できるSchool With などで現地語学学校を調べると良いでしょう。メール問い合わせよりweb面談のほうが話がスムーズに進んでおすすめです。入学前に数週間でも語学学校に通って肩慣らしをしておくと全然違いますよ。
フランス在住の場合は、申し込みを済ませたら、あとはただひたすら待つのみ。
結果は同じく6月までに届きます。
流れは特に難しくはないのですが、提出する書類が意外と複雑になる人もいると思いますし(例えば、キャンパスフランスの応募資格では大学以上まで通った人でないといけないと書いてあるけど、高卒までのひとは?等)、申請期間が案外早く終わってしまうので、よくよく注意してDAP申請を終わらせてください。
(ビザ関係の情報はよく変更されます。今回紹介した内容は、あくまで私がビザを申請した時の体験が基になっているので、現在の情報は必ず自分で調べてください。)