フランシウム87

南フランスに住む日本人学生が発信するブログ。

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廃棄カツ横流し問題とバイオロジー

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またですね、こういう事件。

 

 

廃棄カツ横流し認める=処理会社会長から聴取―愛知県警



中国からの段ボール肉まん、腐った鶏肉があった後で、日本でも同じようなことをしちゃってたわけです。

日本って世界的にも食品の安全性が高い国って言われてるのに、今回の事件のニュースは国外にはあまり出ないと思いますが、ちょっと残念ですね。



 

でも、本当に日本の食品は安全なのか?


「和食」というものがユネスコ無形文化遺産に登録されて2年が経ちます。

確かに日本の食文化というものは非常に評価されるべきものであると考えています。

が、しかし。

食品の安全性というのはいかがなものか。とちょっと考える必要があると思うんですね。

日本は先進国の中でも特に食料を輸入に頼っている国なので、日本から外に食材が出るという事があまり多くなく、しかもそれを原材料に限ってみると輸出量はかなり低いのです。

ということは、海外から原材料レベルの食品に対する注目される機会というのが減っていくことになります。 




 

そんな中で今回の事件



海外からの食糧輸入に頼り切っている日本なので、輸入食品の安全性に関するスキャンダルなニュースには日本はいつも敏感になっています。

しかし、今回は日本国内の業者が引き起こしてしまった食品偽装事件。

国産や、国内加工した食品だったら安全^^という従来の妄信的な考え方ではやっぱりダメだったという事に気づくきかっけになったといえるでしょう。



 

フランスで問題になった「BIO」マーク



フランスにも、実は妄信的になって問題に発展してしまったケースがあります。

フランスにはオーガニック製品には「BIO」と書かれたマークが付けられています。

これは遺伝子組み換えや農薬の使用、科学的な着色料や香料などあらゆる「人工的なもの」を使わずに、かつ自然を考慮した生産をされた製品につけられるマークで、今では普通のスーパーではもちろんのこと、BIO製品専門のお店もあちこちで見かけるほど人気のあるものなのです。

では、このBIO製品のどこに問題があるのでしょうか。

それは2013年にノルウェー産のBIOサーモン(BIOマークは、現在ではEU加盟国共通の認定ラベルになっています) が、一般的なBIOマークのついていないサーモンと比べて、健康に害を及ぼす恐れのある物質が多く検出された。というルポルタージュがあったのです。

原因は、おそらく海流によって有害物質が運ばれたのであろうという事でしたが、この報道は「BIO製品なら体に害がなくて安心して食べられる!」と信じていた消費者に大きなショックを与えたのでした。



 

では、何を食べたらいいの?



先日、フランスのテレビ番組で「何がまだ食べられるのか」という番組が放送されていたようです。

私は残念ながらタイミングが合わず見ることができなかったのですが、あれを食べちゃダメこれを食べたら体に良くない…という情報が氾濫する現代社会をいい感じに風刺したタイトルだと思います。

ここで重要になってくるのがバイオロジーだと僕は考えています。

バイオロジーの視点から、安全性の高い食品を作ることが可能ですし、完全な飼育環境を作っていくことも可能です。

また人体の働きをより詳しく研究していくことで、日々あふれる健康問題に対する解決策を導き出すこともできるかもしれません。

僕の基本スタンスは「子供を守る食環境」です。

大人になってしまえば食品からの悪い影響は、程度にもよりますが見過ごせる可能性が高くなります。

しかし、まだ体の機能が完全に成熟していなくて、外部からの影響を強く受けてしまう恐れのある子供たちはそうはいきません。

そういう子供に対して、なるべくダメージの少ない食環境を作っていくのが、未来の僕たち大人のタスクの一つではないのかな。と考えているのです。



 

安心・安全な食品は基本条件



日本の国策では、日本の輝く農産物を世界に広めようと小泉さんが頑張って日本中を駆け回っています。

世界に日本の優れた農業が紹介されるというのは、本当に素晴らしいことで、且つ今までなかなか大規模に実現できなかったことなので、どうにかこの風潮は大きくなってほしいと願っています。

でも、日本人が食べる日本の食品だっておろそかにしてはいけません。

今回の廃棄カツ横流し事件は、裏ではいろいろな要素が絡んで起きてしまった事件でしょう。

もしかしたら、人情的なことが絡んでいたのかもしれません。

でも、国際的に他国の起こした食品偽装問題をやり玉に挙げて攻め立てた後の今回の事件は、少し反省して改めて日本の食品業界を見つめなおす必要があるように思えます。