duの発音ってアレに似てる
フランス語の発音って、日本語にない音があったり、同じeでもアクセントのつき方で音がéやèに変わっちゃったり…慣れないうちはとても厄介です。
もとい、僕はいまだに厄介になっています(笑)
そんなフランス語の発音問題の中で、比較的フランス語の勉強はじめたてのうちに引っかかるのがduの発音ではないでしょうか。de,des,du三兄弟のひとりです^^
duについて、おさらい
deというのは前置詞の中でも少し特殊なやつで、あとにつく定冠詞/不定冠詞によって形が少し変わります。
定冠詞/不定冠詞は、le,la,les/un uneといったものです。
どう変わるのかというと、de+laであればそのまま、“de la”となるのですが、de+unの場合は“d’un”とアポストロフィーで短縮されることになります。これは音的に言いづらいからであって、uneについても同じように“d’une”となります。
さて、ここで少し変則的になるりますが、de+leの場合は“du”になるのです。
発音をみてみる
フランス語のeの音は、日本語の「エ」でも「イ」でもない、なんだか曖昧な中間のような音がします。ここらへんはフランス語を勉強したてのときによくよく耳で聞けば違いがわかってくると思いますし、実際に自分の口からこの音を出すことはさほど難しくないと思います。というのも、この音は今までの日本での生活で出したことがない音なだけであって、口の形的には特に目新しいものではないからなんですね。
また、desは、日本語の「デ」に極めて近いので、これも問題はないでしょう。
さて、duです。
uの音は、そもそも発音学的に見ると、発音記号[y]で表されるのですが、これは日本語で言うところの「ユ」に近い音だと考えています。
つまり、duを敢えて日本式に書くと「デュ」になるのですが、この「デュ」って、人によっていろんな読み方をしちゃうんです。
日本語って面白くて、結構みんなアバウトな発音で会話が通じ合っちゃったりしてるんですよね。例えば、母音の「ウ」だけ取り上げて考えてみても、ある人は口を尖らせて「ウー」と発音する人もいれば、ある人はいっこく堂の腹話術のように、唇の形をほとんど変えずに「ウ」と軽く発音する人もいます。我々日本人はこれらをひっくるめて「ウ」という一つの音として判断していますが、他の言語ではこの2つの音の間には明確な違いがあったりするのです。
発見!duはあと音だった!
なので、「デュ」と書いても、実際に発音される音にはバリエーションが生じてしまいます。
では、どうすればいいのか。
ここでの解決策は、日本人の多くの人が聞いたことのある共通の音で、フランス語のduの音に対応しうる言葉を探すという方法です。
この方法は、そもそもフランス語と日本語が大きく離れている言語なので、いつもうまくいくとは限りませんが、今回bantanは、この対応可能な言葉を発見してしまったことを謹んでここに報告させて頂きます。
コホン…
じゃじゃん。ドゥクシ!
ドゥクシ!
そうです。ドゥクシ!の「ドゥ」の部分です。
え?ドゥクシ!を知らないって?
えードゥクシ!っていうのは、僕たちが小学生の頃に、男の子なら一回は言い放ったことのある謎の効果音です。だいたい正拳突きとかするときに出る効果音です。ドゥクシ!って。
まぁ、この動画見てて気が付いたんですけどね。
で、この音を言い放ったことがあるor聞いたことがある人なら良くわかると思うんですけど、この「ドゥ」って、妙にクリティカルヒットな音なんですよ。
んーなんていうかな、「d」の部分に「dz」ないし「dj」みたいな、軽めの濁った破裂音が混ざるというか。「ジュ」と言ってしまうと大袈裟だけど、清楚な「ドゥ」じゃない、そんな感じ。
で、このデュクシ!のデュ!でduを発音すれば、ほぼ確実にフランス人には聞き取ってもらえます。もうこれで、du coupだって恐くない。
アクセント的な役割もあるのかもね
このデュクシ!のデュ!を実際に発音してもらえればわかると思うのですが、普通のdeよりもなんかしつこい音な感じがしますよね。
これは、やっぱりdeという前置詞にleという定冠詞(ただの曖昧な不定冠詞ではありませんよ、前出した対象物を指し示す定冠詞です)がついているからこそ、こうやって音的にも単なるdeよりもduのほうがアクセントが効いているのかなぁなんて思うんです。「それそれ!そのー!!」みたいな感じで(笑)
おわりに
個人的にはフランス語の発音を日本語の発音に置き換えて勉強するというのは好かないのですが(もちろん、そういった教材も多く出ているので、効果があるのかも知れませんが)、duに関しては我ながらいい例が見つかったと自負しております。
duの発音が今までしっかりとつかめていなかった人には、是非一度試していただきたい方法です^^