フランス語で日常会話┃du coupを会話に取り入れてみよう
フランス語は書き言葉と話し言葉で大きく違いのある言語です。
書き言葉では使わないけど、日常の会話では頻繁に出てくる。そんな言葉が山ほどあります。
今回紹介するのは"du coup"という言葉。どういうときに使う言葉なのか、発音で注意するべきポイントを紹介します。
mokuji
会話の中でしか使わない言葉
フランス語を勉強していれば、フランス語で作文するというのは避けては通れない課題です。レヴェルが上がれば上がるほど、フランス語の文法は複雑になり、文章一つ書くにもかなりの労力が必要となります。
フランス語で作文を書くときに気を付けなければいけないこと。それは、あなたが使おうとしている言葉が書き言葉なのか、話し言葉なのかをしっかりと理解しておくという事です。
そういった意味では、du coupという言葉は、使い方に気を配らなければいけない言葉の一つです。なぜなら、du coupという言葉は話し言葉では使われるけど、書き言葉では使われないからです。
フランス語の日常会でよく使わるdu coupをマスターしよう
とはいえ、フランス人と会話すると頻繁に出てくる言葉ですので、意味はしっかりと押さえておく必要があります。
du coupとは「~なので、その結果」という意味で使われます。
doncやcarなどのシノニム(同義語)です。
J'étais en Espagne pendant un an, du coup je parle l'espagnol.
このように文章の中で使われることが多いのですが、たまにdu coup単体で会話の中に間投詞的な役割で出てくる場合があります。
その場合も、「~なので、その結果」という意味合いは変わりません。Aという出来事があって→結果Bになる。という流れを示すのがdu coupなのです。
例えば、あなたの友人がものを譲ろうとしているとしましょう。あなたは最初は断りますが、最終的にタダで譲るよと言われて「え、それなら貰おうかな…」と言ったとします。こういった時にその友人は"haha! du coup!"と言えるでしょう。
タダにした→あなたが受け取った。という流れがあるからです。
発音がちょっと難しい
いや、難しいことはないのですが、慣れるまでは相手に正確に聞き取ってもらえない可能性のある発音が2箇所あります。
それは[y]と[u]の音です。
[ ]の中の文字は発音記号(symboles phonétiques)といって、フランス語をマスターするためには欠かせないものです。わからない人は練習しましょう。
[y]が苦手な日本人は意外と多いようなのですが、特に苦手意識を持つ必要はありません。日本語の「ユ」のように発音すればいいのです。日本語の「ユ」だって人それぞれいろんなバリエーションがあるので正確ではないのですが、フランス人相手であればこれで理解されます。
今回のケースで見てみると、duの発音は[dy]となりますね。カタカナで表記するには限界があるのですが、誤解を恐れずに僕のイメージで言わせてもらうと「ヂュ」な感じの音になると思います。なんか、ちょっと汚い音という印象があります。
おもしろいことに、「ヂュ」と発音しても、jeと混同されることはないんですね。なぜかというと、jeは「ジュ」と発音するわけではないからです。ややこしいですね。
問題はむしろcoupのほうでしょう。
coupやcours、動詞ではcourirなど似たような形の単語は多いのですが、ouの[u]という発音はなかなか厄介なものなのです。
日本人の「ウ」は、どんな音だか観察してみたことはありますか?口をつきだして、まるでチョウチョウオのように「ウ!」と発音する人はあまりいないと思います。
むしろ、口の力は抜けている状態で発音することのほうが多いのではないでしょうか。
フランス語では、まさにこのチョウチョウオのような口の形で発音をするのです。
チョウチョウオはちょっと話を盛りましたが、実際この音を出そうとするとき、僕は意識的に口を突き出さないと発音ができません。
試しに、近くにいるフランス人にこれらouが含まれている単語を発音してもらってみてください。特に、唇の形とあごの動きを横から観察してみると、おもしろい発見があると思います。
フランス人がよく使う言葉を、あなたの日常生活に
du coupという言葉は、本当に様々な場面で使われる、知っていて&使えるようになって損のない言葉です。その反面、使い方にはさまざまなバリエーションがありますし、発音も馴れていないと難しさを感じるでしょう。
でも、逆に考えれば一つで何通りもの言い方のできる単語ですし、発音に関してはこれで一度に2つの問題を解決できてしまう言葉です。ぜひ、いろいろな人に意味・発音を聞きながら自分のものにしてください^^