フランシウム87

南フランスに住む日本人学生が発信するブログ。

気になる単語を入力して検索してください🌛

【フランス】男性の「毛」事情【どうなってるの?】

夏が近づくにつれて、気になることがありますよね。

そう、毛の話。

いや、俺男だからそんなの関係ないよーと思っているそこのあなた!最近は男性も脱毛してる人が少なくないみたいですよ。

 

フランスのメンズの「毛」事情はどうでしょうか。

f:id:bantan19:20200615170749j:plain

 

どれくらいの人が毛の手入れをしているの?

80年代でヒゲ以外の毛の手入れをしている男性がいたら、その人は同性愛者と見られていたでしょう。しかし、今では状況がかなり変化してきています。

フランスではないのですが、、お隣のベルギーでは18歳以上の男性に対して毛のお手入れに関するアンケートが実施されているので、その結果を見てみましょう。

髭剃りのメーカとして有名なGiIletteが2014年に集めたデータだそうですが、なんと男性の約半数(51,7%)が体のどこかしらの毛を剃っているのだそうです。(この場合の「体」とは、首から下の部分のことを指します)

毛を剃る割合は年齢が若くなるほど高くなり、18-34歳で69,9%、55歳以上になると31%にとどまる結果となりました。

また、毛を剃ぶ部位としてはビキニラインが39,5%、腋が32,5%、胸や背中などの腰から上の部分が17,5%です。

毛を剃る理由として一番多いのが、衛生のためが27%と最も多く、ビーチや海に行く前に見た目を意識して剃る人は23,7%。また、4人に1人はパートナーのために毛を剃っているそうです。

 

興味深いことに、結婚やステディな関係を持っている男性が毛を剃る割合は46,9%なのに対して、独身男性(フランス語で独身=célibataireは、結婚も交際もしていない人に使われます)は67,8%もの人が体毛を剃っているそうです。独身男性の方が、毛に気を使っているんですね。

(参考:Les hommes n'aiment plus leurs poils! - La Libre

 

毛のお手入れは男の身だしなみ?

数字だけ見てみると、結構多くの男性が毛のお手入れをしていることが見えてきます。

もちろんこの結果はベルギーのものですが、フランスも同じ傾向にあると思います。というのも、フランスでも毛のお手入れは身だしなみの一つと考えられることがあるからです。

人間の体の中で毛が生える部分は、頭や鼻の内側など、衝撃や異物の侵入から身を守るために場所と、腋や性器周辺などのニオイを溜める場所に分けられます。なんでニオイを溜める必要があるの?!と思うかもしれませんが、このニオイの中に人を惹きつけるフェロモンとかが入ってたりするからなんですね。動物の行動を見ていると、生殖においてニオイが重要なことは一目瞭然です。

ただし人間の場合、ニオイが原因で人を引き離すということも起こりうるわけです。。。ならば毛を剃ってしまえばニオイが溜まりにくくなるじゃないか(*'▽')💡…と、毛の処理をするのがヨーロッパの男性です。また、欧米や中東の男性というのは、アジア人と比較して往々にして毛深い傾向があります。こうしたことから毛の処理=身だしなみとして浸透しているのです。

 

毛のお手入れって、実際どこまでするの?

毛の処理としては、主に2つの方法があります。それは、剃るか、切るか。

上で紹介した統計では、すべて剃る(se raser)と書かれていたのですが、実際これだけ多くの人が剃っているかというと、ちょっと疑問です。というのも、もの好きな僕はフランスでアンダーヘアの処理について多くの男性に質問しまくっていたのですが(笑)フランスでも全部剃るのに抵抗ある人も少なくありません。また、以前剃っていたけどチクチクするからカットだけに変えた、という人も多くいました。もちろん、完全放置!という人もいましたが、割合としては少なかったです。

また、人によってはアンダー部分から足にかけて毛がつながって生えているという人も多いので、その場合「どこまで剃っていいかわからなくなる」という理由で、カットだけにしている人もいました。アンダーヘアを剃っていたつもりが、気が付いたら腿までいっちゃうのでしょうか。

使うものは、剃る場合はカミソリ、切る場合はハサミやトリマーを使うそうです。中には髪を切る用のバリカンを使うという猛者もいますが、危なくないんでしょうか…?

また、アンダーヘアと同じくらい、腋の毛の処理をしている人も多いです。理由としては、ニオイがたまらないようにするためという衛生面の理由と、夏場、タンクトップや袖の短いシャツを着た時に見苦しくないようにするためのエステティックな意見があります。やっぱりニオイというのはとても重要なポイントなんですね。

 

腋の場合もアンダーへアーと同じように、カミソリやハサミ、トリマーを使うそうです。ヨーロッパの男性は髭が濃い人も多く、剃るときはしっかりとお湯で髭を柔らかくする人が多いようで、この時シャワールームで一緒に腋も剃ってしまうとラクなんだとか。みんないろんな工夫をしているんですね。

 

国で変わる!?毛の処理をする場所、しない場所

髭剃りなどで有名なBRAUNのサイトによると、毛の処理をする場所は国によって違うようです。

このサイトによると、ドイツではアンダーヘアや腰から上の部分の毛を剃るのに対して、イタリアは「しっかりと手入れされた筋肉を目立たせるため」に体やアンダーヘア、足の毛の手入れをすると書かれています。

本当かなーなんて思ってしまいますが、確かにイタリアの彫刻とか見ると、顔は髭もじゃなのに、基本的に体はツルッツルですね。

f:id:bantan19:20200615161304j:plain

ヒゲモジャなのに、足はツルツルのラオコーンおじちゃん。

 

確かに、19歳のころにルームシェアをしていたイタリア人の友達は、足の毛をいつも入念に剃っていました。

そしてフランス人はというと、「袖からはみ出さないため、入念に腋の毛の手入れをする」と書かれています。また、体とアンダーヘアの手入れはしますが、足の毛については「もしかしたら、カエルの脚みたいにならないように」処理はしないと^^,フランスではカエルを食べますからね。

他にも、ヨーロッパの男性陣が体の毛を処理している一方で、セクシーで有名なブラジル男性は、なるべく胸毛を生やそうとする傾向もあります。アンダーヘアは処理していも、第3ボタンあたりまで開襟したところから無造作にのぞかせる胸毛が良いのだそう。

 

毛を剃る男性に対して、女性は…

男性のスポーツ選手や歌手など、有名人で毛を処理しているひとが増えてきているので、それにつられて一般男性の間でも広まりつつ男性の脱毛。

男性の脱毛ブームは日本に限ったことではなく、欧米にも存在します。ただ、パリと東京でヒゲ脱毛を試したスペイン人の友人曰く、東京のゴリラクリニックの方が値段は高かったけど、脱毛後が痛くなくてよかったと言っていました。かなりヒゲの濃い友人だったので、レーザーの照射のたびにとても痛むのだそうです。。。

 

そんな男性の脱毛ブームに対して、女性では毛の処理をしない人もいます。

毛の処理をしない女性が増えているのか、それとも以前から変わらず一定数いるのかわかりませんが、フランスで生活していてもよく見かけます。

ヨーロッパの女性は腕の毛を剃らないというのは有名な話ですが、腋や足の毛を処理しない女性もいます。僕の身の回りにそういう友人がいなかったので直接話を聞いたことはありませんが、ほかの人が言うには自然体が好きでやっているのが多いそうです。まぁ、普通に考えて、男性が処理する・しないの選択肢があるのだから、女性についても同じでしょうね。

ただ、インデペンデント紙のこちらの記事によると30%の男性は、毛が男女の関係性の崩壊につながるきっかけになりうると言っています。また、多くの男性が毛の手入れをされた女性の体を好むのに対して、自然体を好む男性はわずか6%とのこと。

 

いつか、女性から「男性は隅々まで毛がない状態にするべき!」と言われる日が来るのでしょうか…

 

おわりに

隅々まで毛がない状態までしなくていいものの、ヨーロッパでは男性であってもある程度毛の処理をするのがベターです。僕はそれを、日本人が「清潔感は髪から!」というのと同じものであるような気がします。留学とか考えている男子諸君がいたら、あらかじめ考えておくといいかもしれません(*'▽')

とはいえ、日本人には温泉という、公衆の面前で裸になる機会があるので、生まれたままの赤子のような姿になるのはちょっと勇気がいるんですよねー。周りがみんなラオコーンで、僕だけ幼子イエス…というのは、ちょっと恥ずかしいものです^^,