前の人と同じように線が引けない
海外に住んでいると、自分が思ったように物事がうまくいかなくて困ることがよくあります。
特に多いのが、頼んだことがそのまま実行されないということ。なんでこうなっちゃうのー!?(泣)という事態に良く陥ります。
なんでなんだろう。じぶんの伝え方も悪いんだろうけど、なんでこんなにうまくいかないの…と考えていた時に、とある動画に出会いました。
前の人と同じように線が引けない
この動画は、500人の被験者に「前の人と同じ線を引いてください」とお願いをし、その500人がどのように線を引いたのか早送りで再生しているもの。
縦棒一本を引くなんて、とっても簡単そうに思えますよね。
でも、実際は違うのです。
とりあえず、ご覧ください。
an illuminating metaphor for the process of biological evolution
これを見て、あーって思いました。
一見自分では簡単そうに思えることも、人によっては全く違う捉え方をするものだと。
とくにそれが生まれ育った背景が大きく違う外国人であれば、なおのことだと。
3分茹でられない
簡単そうだけどちゃんとやってもらえないことというのは、日々の生活の中で頻繁に起きます。
例えば、麺を3分茹でてほしい時。
普通だったら茹で始めに時計を確認するか、ケータイのタイマーなどを使って3分でお湯から麺をあげられるように準備するでしょう。
でも、それは全員が同じようにすることではないんですね。
ある人はタイマーも何も使わずに「僕は3分経ったのが分かるんだ」という謎の主張をします。お前の心拍数は一定なのか。
またある人は、タイマーはつけるけど「麺を入れた時にまだ沸騰してなかったから、あと1分追加してるところ」と言います。なんでお湯が沸騰するのを待てなかったの??
またある人は、麺を茹でていることを忘れます。まぁ大多数はコレですね。「くそー!2分半まではタイマー見てたのに!」…。
日本って、例えばお稽古事とかは見よう見まねで、お師匠さんの芸をまねて覚えていくとかいうじゃないですか。日本料理も同じことで、よく「自分を出そうとするなんて100年早い。まずは真似ろ。」という事がよくあります。真似るのが得意な国民と言えるかもしれません。
対して、フランスなどの”西洋の人”は、個を表明することに長けている印象があります。
なので、もしかしたら、この動画のように前の人と同じよう線が引けない、あるいは言われた通りのことができない、というのは、こうした国の違いからくることなのかなぁと思うのです。
もちろん、これは僕個人の独断と偏見に満ちた意見です。この動画の被験者が日本人の可能性だって大いにありますしね。でも、日本にいた時よりも海外いるほうが、この手の問題意識をいたるところで感じるのです。
でも、ひとつわかることは、自分が当たり前だと思うことが、他の人にとっては当たり前ではないという事実です。これも一つの国際理解かな、と思う今日この頃。