南仏の本当に美味しいレストランとは?┃トップシェフお墨付きの名店
モンペリエって、住むにはいいんですけど美味しい店がないんですよね。
つまり、食材レベルでは美味しくて安いものがたっっっくさんあるので、僕みたいに料理が好きで自炊するには最高の街なんですが、外で食べるとなると…ちょっとイマイチ。
グルメなお店があまりないのです。
南仏を通過する人におすすめのレストラン
今回紹介するレストランは、僕が住んでいるモンペリエから、電車で西へ、小一時間行った場所にあるベジエという街にあります。
レストランの名前は La Maison de Petit Pierre 。
シェフのは、フランスの国民的番組の「トップシェフ」の2014年優勝者です。
この番組は、フランス版の料理の鉄人とも言えるもの。これに優勝するというのはかなりすごいことなんですね。
ベジエという街がら、行きづらい場所ではあります。パリからバルセロナへ抜けるのに、間にあるモンペリエや、ここベジエなどを通過するプランで行くのがベストかな、と思います。
思い出に残る料理
おいしい料理というのは数多く存在しますが、記憶に留めたくなる料理というのはそうそう出会えないんですよね。
でも、そういった料理は、その時の旅の状況も合わせて、刻銘に心に残ります。
僕にとって、ここのレストランに最初に行ったときの料理に一皿、心に残る料理がありました。それは、boudroitというアンコウの、まだ小ぶりのうちのものを使った一皿。完璧な火入れ加減と、味の組み立てが美味しい一皿で、「モンペリエ周りには美味しい店がない…」と失望していた僕に、一筋の希望の光を投げかけたのです。
まぁ、だいぶ大袈裟に書いてますけどね。それほど美味しかった。
シェフはだいぶオラオラ系で、奥さんもなんか恐いんですが、そんな2人と見た目とは裏腹に、お店の内装はかなり可愛らしくてくつろげます。
また、夏になると、広いテラスで食事ができて、とっても開放的!ただ、客席を設けすぎてサービスが散漫になってる感も否めないので、屋内席のみになる冬期のほうがいいのかも。
ちなみに、人気店なので2週間前の予約をおすすめします。
あと、スペインのレストランかな?って言うくらい味が濃い目なので、薄味しかだめ!って人にはきついかもしれません。酒好きには最高。
美味しい食事はレストランだけにあらず
4月にも、このPetit Pierreというレストランに行ってきました。わざわざ1ヶ月くらい前から予約したんですが、予想通り復活祭シーズンということもあり、当日は満席!
料理は…美味しかったけど、今回は記憶に残るような皿はありませんでした。残念。
アミューズと前菜が、どちらも緑色のお料理だったんですよね。連続する色の被りはとっても残念。。。
そして、その数日後に、今度はモンペリエ市の近くにある小さな村、サン・ギレム・ル・デゼール(Saint-Guilhem-le-désert)に友人達と行ってきました。この村は以前にも紹介したことがあるのですが、ユネスコの文化遺産に登録されていて、フランスで最も美しい村々の一つに登録されている、とってもチャーミングな村なのです。
僕は、晴れた日に、この村の奥にある見晴らしのいい丘に登って冷たいビールを飲むのが大好き。暇なときは、一人でも保冷剤にくるんだビールを持って、丘に登るほど。
ビールに保冷剤を巻き付けて、いそいそと丘の上まで登る日本人…でも、文化遺産を眼下にプシュっとやる一杯は病みつきになります。
今回は、手作りのカニとほうれん草のキッシュも持っていったので、たいへん美味しくビールがいただけました^^
さて、この数日前には南仏でも名の通ったレストランに行き、まぁ安くはない金額を払って食事をして満足したわけです。
しかし、僕の住む場所には、サン・ギレム・ル・デゼールのように片道1ユーロのバス代だけでビールがとってもおいしく飲めちゃう場所もあるわけです。
僕にとっては、レストランも丘の上も、どちらも好きな場所には変わりないのですが、この2つの食事から得られる「幸せ」の質は同じではないと感じています。
そして、端的に言ってしまうと、この異なる2つの「幸せ」というものは、僕は南仏で生活したことによって気づくことができたと思うのです。
おわりに
南仏で何を食べるか。
今の世の中、グルメのガイドブックはたくさんありますし、個人のブログレベルの情報ともなれば、山のように美味しい店情報を見つけることが可能でしょう。
でも、少しそこら辺を見渡してみると、星のつくようなレストランに引けをとらないような丘があったり、湖畔があったり、草原があったりもするのです。
良い友と、良い酒と、良い時間。
南仏スタイルです^^