フランシウム87

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【必読!】フランスにワーキングホリデーで行く前に知っておきたい14のポイント

意外と穴場のワーキングホリデー制度を使うと、簡単にフランスに長期で生活することができちゃいます!

でも、簡単と言っても、この制度を実際に活用する前に、ある程度知っておいたほうが良いポイントがいくつかあります。これを知っているか知っていないかで、あなたのワーキングホリデーの充実度は大きく変わってしまうでしょう^^

 

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ワーキングホリデー制度とは?

 

もう予め調べている人は多いと思いますし、他のサイトにもワーキングホリデー(以下、ワーホリ)の説明は多く乗っているので、ここでは簡単に在日フランス大使館のワーホリビザに関する説明を紹介します。

 

ワーキングホリデービザは、フランスと日本の若者の国際交流を促し、互いの親交および理解を深めることを目的としています。

 このビザの申請には全く費用がかかることがなく、申請書類は当館にて前向きに審査されます。当大使館ウエブサイトに載っている申請条件を満たしていれば、申請の却下をあまり心配する必要はありません。

 

つまり、年齢などの一定の条件を満たしていれば、だれでも簡単、且つ煩雑な手続きをすることなく、フランスに最長1年住むことができるという、なんとも魅力的な制度なのです。

ちょっと仕事に疲れてフランスで充電したい…フランスに住んでみるのが夢で…といったような人には、ぴったりの制度と言えるでしょう。 

 

しかも、ワーホリでの滞在中は仕事をすることが許されているので、お金を工面しながらのフランス滞在が可能なのです!

 

でも。。。なんだか心配な点もありますよね。

そんなこと言っても、仕事なんて見つかるのか?住む場所ってどうやって見つけるの?そもそも、フランス語が話せなくても行けるものなの??

 

ホリデーしたいの?ワーキングでフランスに行きたいの?

 

まず最初に自分に問うてほしいポイントがこれです。

ワーキングホリデーという名前ですが、これは「働きながら休暇を過ごす」ということです。

 

これ、最初にこの覚悟ができていないと、あとあと自分を見失ってしまう可能性大のポイントなのです。

というのも、出発前からある程度想像はつくと思いますが、フランスのみならず海外で仕事を探すという事は、なかなか簡単ではありません。苦労して見つけた仕事を手放さないように仕事してしまうと、日本人の悲しい性で、一生懸命頑張ってしまうのです。

…となると結局、「ホリデー」とは似ても似つかない、フランス・ワーホリ滞在紀になってしまう恐れがあるのですね。

 

 

お金は増えるか、増えないか?

 

順当にフランス滞在中に仕事が見つかったと仮定して、それなりの労働時間で働いていれば、ワーホリを通して貯蓄を増やすことは可能です。といっても、よっぽど待遇のいい仕事に出会わない限り、荒稼ぎは見込めませんが…

 

しかし、それは居住費のあまりかからない地域に滞在した場合です。

当然ですが、パリなどの居住費の高い町に住んでしまえば、貯金は変わらないか、減る一方であることを覚悟してください。

 

個人的には、ある程度仕事が探しやすいように人口の多い地方都市を選んで、居住費を低く抑え、浮いたお金で目いっぱいヨーロッパを周遊することをおすすめします^^

 

 

語学の重要性

 

語学というのは、海外生活において本当に重要なポイントです。

その国の言葉をしゃべることができなければ、仕事を見つけることは難しいでしょうし、銀行口座の開設も、駅でチケットを買うにも、友人のパーティーに誘われてもつまらない思いをします。

 

また、仕事をしながら語学を学べばいいという意見も聞きますが、日本人でそんな器用な人に出会ったことはありません。はっきり言いますが、語学は片手間でできるような学問ではありません。

 

ワーホリに行くと決めたのなら、最低限自分が納得できるくらいの語学力は日本にいるうちにつけなくてはなりません。

 

francium87.hatenablog.jp

 

 

フランスで生活するのは大変

 

慣れない海外の土地での旅行だって大変なのですから、その地に住むなんてもっと大変だという事は、想像に難くないと思います。

でも、これらの体験は良くも悪くも、後から思い返すとフランス滞在の良い思い出になるものです。こうして、海外の生活を経験することで、日本の生活を客観的に判断することができるようになるのです。

なので、僕はワーホリという、比較的簡単な長期滞在を利用して、フランスの生活を経験することを強くおすすめします!

 

 

仕事をするのはもっと大変!

 

生活レベルでは、フランスと日本の違いを肌で感じながら楽しく過ごすことができるのですが、仕事となると話が変わってきます。

仕事の環境によっても大きく変わると思うのですが、やはりフランス語という高い障壁を乗り越えながらの仕事というのは、かなり疲れます。まぁ、それを一つ一つ乗り越えていくのもまた楽しみなのですが^^

 

ただし、仕事に関しては不正雇用の問題なども多くあるので、やはりいざと言うときに抗議できるくらいの語学力と度胸を用意しておく必要があると思います。

 

ちなみに、度胸は現地で鍛えることができます(笑)

 

 

ビザは比較的おり易い

 

最初に紹介した、在日フランス大使館の紹介にもあるように、ワーホリビザは審査も甘く、必要な資金も少ないのが特徴です。(2017年度現在)

参考までに、ワーホリビザで必要な残高証明が3100€であるのに対し、学生ビザ申請に必要な残高証明は7380€です!(年間)

 

また、学生ビザには申請料金50€がかかりますが、ワーホリビザにはかかりません。

 

しかし、ワーホリビザには1年間をカバーする海外旅行保険(クレジットカード付帯のものは不可)に加入することが求められています。海外旅行保険は結構高額になるのが一般的ですので、ここは要チェックです。

フランスで正規に仕事をする場合はフランスに税金を納めることになりますので、フランスの社会保障に加盟して医療費の減額負担を受けることができます。また、現地フランスにも様々な保険があるので、日本で加入する旅行保険をどのようにするか、よく考えなくてはいけません。(これについては後述します)

 

ワーホリビザがおり易いと言っても、最近は留学ビザが不人気になってきているようなので、その差はあまり目立たないものになってきているようです。

 

 

憧れのフランスじゃないかもしれないことを覚悟しておく

 

これ、巷ではパリ症候群と呼ばれているらしいです。

 

パリ症候群(パリしょうこうぐん、syndrome de ParisParis syndrome)とは、異文化における適応障害の一種であり、カルチャーショックの一種。「流行の発信地」などといったイメージに憧れてパリで暮らし始めた外国人が、現地の習慣や文化などにうまく適応できずに精神的なバランスを崩し、鬱病に近い症状を訴える状態を指す精神医学用語である。 -wikipedia

 

ここまで重度のものでないにしても、フランスで生活してみると、今まで想像もしていなかったような「フランスの裏側」が見えてきてしまいます。僕が一番ショックを受けたのは、普段のご飯がまずすぎること。美食の国と聞いていただけに、落ち込みました…誤解しないように言っておくと、フランスは食材の質は高いと思います。ただ、ご家庭の台所のテクニックが低いというかなんというか…ゴニョゴニョ

 

他にも数えだしたらキリがないのですが、逆に考えれば、そういった「本当のフランス」に出会える機会というのも、ワーホリの魅力なのではないかと思うのです。

フランスを必要以上に美化したまま、ワーホリに向かうのはやめた方が精神的に得策です。

 

 

もっとフランスを好きになってしまうかもしれない

 

逆に、本当のフランス、等身大のフランス人というものを理解すると、幻滅するばかりか、今まで以上にフランスという国が好きになってしまう人も出てくるかもしれません。

こうなったら大変です。あなたは、もう日本に帰ってきたくなくなってしまうかもしれません。こういう面白い発見があるから、海外の長期滞在はやめられないのです^^

 

 

そうなった場合、延長することができない

 

フランスが好きになった。仕事もあるし、ずっとフランスに住みたい。

そう思ったとしても、ビザというのは時に非情なもの。ワーホリビザの有効期間は1年で、しかも、他の学生ビザや労働ビザなどでは可能な、滞在期間の延長は認められていないのです。

なので、ワーホリビザの人は最長で1年間しかフランスに滞在することができません。もっと長くいたい場合は、いったん日本に帰って、新たに何らかのビザの申請をしてフランスに再入国することになります。

 

 

フランス語を勉強しながらでも悪くない

 

ワーホリと言っても、語学の勉強をするという選択肢もあります。

学生ビザより残高証明が少ない状態でフランスに行くことができるので、それを利用して1年間の語学学習としても良いのです。

また、仕事は少なめにして、語学のブラッシュアップにワーホリを活用するという方法もあると思います。

 

いずれにせよ、同じことを何度も言いますが、語学は海外生活で本当に重要なものなので、語学学校などに通って語学をモノにするのも悪くない選択だと思うのです。

 

francium87.hatenablog.jp

 

 

保険の事

 

 実は、ワーホリビザ申請のためには、日本で加入する海外保険(←結構高額)が必要なのですが、フランスは社会保障制度が充実している国でもあるのです。

イメージしてみてください。日本に置き換えてみると、日本には健康保険があるのに、日本に来る留学生に「自国でも海外保険に入ってくださいね~」と言っているような感じです。ということは、この海外保険費をいかに抑え込めるかが、ワーホリ準備費用を削減するうえで重要になるのです。

 

保険については情報も多く、一人ひとりが自分自身でしっかり知識を持っていないとなかなか理解できないので、賢くエージェント無料相談を利用して質問しておくのも一つの手です。無料エージェントと一口に言っても多数あるのですが、グローバルダイブというところがワーホリ手配料を一切とりません。いづれにせよ、無料相談だけであればお金はかからないのですが。

 

 

学生ビザのほうが大変そうだと思うのは錯覚

 

ちょっと前までは、学生ビザの申請のほうがハードルが高かったようです。しかし、今では学生ビザの申請は、よほど申請の時に「フランスで仕事したい!」等のアピールをしなければ、そんなに難しいものではなくなっています。

また、上にも書きましたが、学生ビザの申請には海外保険加入義務がありません。必要経費がかなり抑えられるのです。

 

また、学生という肩書は精神的にも安心するのだそうです。ワーホリでフランスへ渡っても仕事がすぐに見つからないことがあります。そういった時に、何の肩書も持っていないと、精神的に不安になってしまうのだそうです。学生であれば、とりあえず「勉強のためにフランスにいます」と言う事ができますからね。

また、どんな理由で合っても、フランス語の語学学習は必須です。そういった意味でも、どこかの安い語学学校に登録して、学生ビザとしてフランスに滞在するというのも一つの選択肢になるでしょう。

 

 

+αのポイント

 

キャリアアップとしてのワーホリ

 

心構えとして、ワーホリをする際にはフランスで何かを学び取ってやろう、という志があったほうが良いのでは、と個人的に思います。

そういった考えを元にすれば、パリやリヨンなどの大都市でレストランのウェイターとして働く以外にも、いっそ田舎に飛び出して、ワインの収穫に参加させてもらったり、チーズ用の乳牛の世話をさせてもらったり…という、様々なアクティヴィティが発見できると思います。

 

しかし、そういったものは無給の仕事である場合もあります。

ブラックな仕事環境を勧めるつもりはありませんが、1年間という限られた期間を「ホリデー」として過ごすのなら、無給で(滞在費や食費などは出してもらって)フランスらしい生活にどっぷりと浸かってみるのも良いんじゃないかなぁ、と思うのです。

 

そうやって趣味の様に、楽しみながら学んだことを利用して次の仕事に役立てていけばいいわけですから、一種のキャリアアップのためにワーホリに行くというイメージですね。

 

 

ワーホリから得られる価値のあるもの、日仏比較の力

 

良い点も悪い点もあるワーホリですが、基本的に僕はワーホリを勧めます。

というより、ワーホリに限らず海外に中長期滞在することは、価値があると思っています。

というのも、海外に滞在して、その国のあれこれを経験していくと、いろんな点において日本と比較をするようになってくるのです。そういった日本と海外の比較を絶えず、日々の生活で繰り返していくことにより、次第に日本という国を外側から考えることができるようになってくるのです。

僕も、フランスに住んで5年になるところですが、日々、フランスでの新しい発見に刺激を受けていますし、それによって日本という国がどういう国なのかを考える機会が得られていることに喜びを感じています。

 

ちょっと話が大袈裟になってしまいました(^◇^)

この夏、フランスの大学のバカンスで日本に一時帰国していたのですが、やっぱり生活のいたるところでフランスと日本の違いを再認識していて、ひとりでニヤニヤしてしまいます。こういったところから得られる数々の問題提起を、フランス人たちと、そして日本人たちと共有することができれば良いと思うのですが、それは僕の今後の課題です。

 

 

おわりに

 

30歳まで、一定の条件をクリアしていれば誰でも簡単に1年間フランスに暮らすことのできるワーホリ制度。

ワーキングなのかホリデーなのか、この制度を利用する人によってとらえ方は様々だと思いますが、全ての人に共通して言えることは、フランスでの生活を通して何かを学ぶことができる、という事です。

海外で仕事を見つけるのは大変なことだし、実際、知らない土地で身一つになったとき「いったい自分は何ができるんだろう?」と改めて考えるのは面白いことだし、社会の制度は日本と全く違うし…学ぶこと、気付くことはたくさんあると思います。

 

そして、その全ての根源にあるのは「フランス語」です。

フランス語をしっかりと勉強して、実りのあるワーホリ滞在を実現してください^^