La 3e scène ┃最新のパリオペラ座の試みを自宅で。
日本に1ヶ月ほど帰っていました。2年ぶりの帰国ともなると、日本のいろんな変化が感じられて、楽しくもあり、不思議に思うこともあり。。。
今回の往復はエール・フランスを使いました。8月なのに600€代で往復ができるなんて、飛行機の値段もずいぶん安くなったものです。
さて、その機内のビデオで発見したのが、今回紹介する"La 3e scène"です。
La 3e scèneとは
La 3e scèneというのは、2015年から、パリにある2つの大きなオペラ座(ガルニエ宮とバスティーユ劇場)が企画・運営しているコンテンツ。La 3e scèneとは、日本語で「3番目の舞台」ですね。2つのオペラ座の次に位置する舞台として、ネット上で新しいスタイルのオペラを世界中の人に届けようとするのが狙いです。
とはいえ、オペラのフル公演をネット配信するわけではありません。公開されているビデオはとても短いもので、既存のオペラのエスプリを、様々な分野のクリエータ達(写真家、舞台振付師、映像作家など)が新しい形に調理して短い映像にまとめているのです。こういった短い映像作品の事をフランス語で、court-métrageと言ったりします。
全てを見たわけではないけれど…
飛行機の機内では現在、3つのビデオが公開されていました。
La 3e Scèneの公式サイトでは、その他にも数多くの作品を見ることができます。
僕もまだすべてを見たわけではないのですが、お勧めしたいのはヴェルディが作曲した「オテロ」というオペラを下地にした作品です。
オペラに登場する音楽が面白い形にリミックスされている点と、オペラの物語が短い時間の中で、さらに舞台を現代に置き換えてよく再現されている点が素晴らしいのです。
一流の演奏をあなたのそばで
このLa 3e scèneも面白いのですが、普通のオペラをフルで見たいという人には、仏独共同制作チャンネルのARTEのコンサートのアーカイブを覗いてみることをお勧めします。
ヨーロッパからの視聴であれば問題なくできるのですが、日本からの場合、たまーに接続できない場合があります。また、古いものは次々に消されてしまうので注意が必要です。
このARTEでは、オペラのほかにも多彩なジャンルの映像を見ることができるので、ブックマークしておいて間違いのないサイトだと思います。
おわりに
フランスのモンペリエに帰ってきて、金曜の朝から延々2時間も「哲学とは何か?現代に必要なものなのか」というラジオを聴いていたら、あぁフランスに帰ってきたんだなぁと思いました^^
芸術の国・フランスでは、オペラもこうして手軽に自宅のソファでくつろぎながら楽しむことができます。無料なのですから、日常の中にさらっと取り込みたいですね!