TCF-DAP対策
フランスの国立大学大学1年目(Licence1)と、医学系教育第一課程1年目(PACES)に入学を希望する人で、まだフランス語のディプロムを持っていない人はTCF-DAP(Demande d'admission préalable)受けなくてはいけません。この記事では、TCF-DAPをこれから受けようとしてる人に有用になりそうな戦略を紹介します。
TCF-DAPの問題形式を知る
TCF-DAPとはどのような試験なのでしょうか。
TCFという試験は、フランス語試験でメジャーなDELF/DALFやフランス語検定の試験のように、各レベルに個別に用意された問題だけが出されるわけではありません。イメージとしては、TCFが英語の試験でいうところのTEICで、DELF/DALFが英検といったところでしょうか。
TCFは英語のTOEICのように、基礎レベルから発展レベルまで、いろいろなレベルに応じた問題が多数だされて、そのなかでどのレベルまで到達しているかというのを計れる仕組みになっているのです。
TCF-DAPも、出題形式はTCFと同じです。名前に「-DAP」が入っているので別物のような感じがしますが、単純に「大学にあらかじめ応募するためのTCF」という意味で、内容は同じです。
Licence1から勉強を始めようと考えている人は、基本的には語学レベルのB2が必要になります。つまり、最初からあまり高度な問題に挑戦する必要はなく、基本的な文法事項の問題が確実に解けていればいいことになります。むしろ、全問解けるほどの時間が用意されていないので、全て解ききってやろうという野望を持つ必要はありません。
最初こそかなり短い文章の問題ですが、後半戦はだらだら長い文章に対して設問が一つしか用意されていないような問題になってきます。10秒で読める文章に対して1問解くのと、2分かけて読んだ文章に対して1問解くのとでは、点数配分が同じであれば明らかに前者の方がコスパが良いですよね。
だから、B2レベルで要求される問題を自分で探し出し、そこに力を注いでいくようにしましょう。
DAPの基本的な文法事項とは?
私は、その後大学の学業で必要になってくる「作文」に必要なレベルがB2で求められる要素だと考えています。
文章を書くというのは、文章の構成と文章の接続がカギとなります。なので、DELF B2の問題集などを利用して、最低限覚えるべき文章構造や文章の接続の方法を把握しておく必要があります。フランス語の作文は日本語のそれと異なり、いくつかの「型」というものが存在します。簡単なものであれば数段落で完結するものもあり(テーマを明確にして、問題提起をして、それに対する論拠を並べていく…など)、こういった「型」を先に覚えてしまい、後から自分なり語彙力を高めて文章作成をスムーズに行えるようにすると良いと思います。
逆に言えば、フランスの作文にはいくつもの高度なテクニック(レジュメ、サンテーズなど)も存在しますが、そこまでこだわる必要はないと思います。基本を確実に押さえるようにしましょう。
あくまで明快に。導入部に続いて賛成、反対の意見をひとつづつぐらい書いて、ポンッと結論。こんな感じで4段落構成で文章を書くことに慣れておけば、試験で役立つし、その後の大学でのレポート作成でも読みやすい文章構成として重宝するはずです。
こんな感じに、いくつも練習で文章を書いていけば、自然と文法知識も養われていきます。リスニングに関しての対策は正直あまりないのですが、むしろ作文や読解でリスニング店を補うようにするのがベターな方法でしょう。
詳しいフランス語作文の勉強の方法は、こちらのエントリーで紹介しています↓
こちらのエントリーでも作文攻略法を書いたので、良ければ読んでください。
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