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フランシウム87

南フランスに住む日本人学生が発信するブログ。

フランス語間違い┃フランス語で「弁当」は何という?

フランス生活

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フランスでも人気のBentô。

雑貨屋さんなんかに行くと、日本を思わせるアジアなイラストの弁当箱が売られているのを目にします。日本ではお弁当と言うと、ちゃんとした弁当箱に食材を詰めるのが一般的だと思いますが、こちらでは簡単なタッパーに詰めるだけ…というスタイルをよく見ます。

 

さて、そんなフランスの「弁当」にまつわる、ちょっと笑える失敗エピソードを今回お話ししたいと思います。

 

 

 

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地質学の授業

 

先学期、フランスの大学で学習する教科の一つに地質学の授業があったのです。

地質学の授業では実地調査の日が丸1日用意されていて、その日は10時から18時まで、南仏モンペリエ市周辺の様々な地質を観察に行くという予定が組まれていました。

 

その校外学習の前、僕たちは事前学習の中で先生から「当日必要なものリスト」を配られました。

中には、cahier, marteau, gants, casse-croûte...ノートや筆記用具、あれば石を割るためのハンマーを持ってきなさい…といったことが書かれていたんですね。

上に書いたフランス語の単語は、順にノート、ハンマー、軍手、casse-croûteはわからず、casse「壊す」とcroûte「殻’(地殻とか、岩表面の比較的硬い部分とか)」を組み合わせて、ハンマーのような工具だと思ったのですが、なにせ留学生の身分、そんな専門的なものは持ち合わせていなかったので、筆記用具などの最低限のものをもって当日の朝、出発したのです。

 

学校に行く途中にパン屋さんの近くを通るのですが、その時ふとサンドイッチを見ながら「あれ、お昼ごはんってどうするんだろう。特に書かれていないからどっかの街で休憩するのかな」程度に考えていたのです。

 

 

 

校外学習

 

実際にその土地に行って学習するというのはとても面白いものです。

特に、南仏でも僕の住んでいる町の近くの海岸線はとても興味深い形をしています。

 

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海岸線が、とっても細い線で形成されていて、その内側が巨大な水たまりのようになっているのが分かると思います。

この細い線から見た光景はこんな感じです。

 

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こんな細い陸地が、なぜ形成されて残っているかとても面白いですし、この陸地があることで内側の水たまりは同じような塩水であるにもかかわらず、波がないことで海とは全く異なる生態系が作られているのです。

フラミンゴもたくさんいて、おもしろいですよ。

 

また、近くの4世紀ほど前に作られた教会の基礎部分と、遠くの丘のジュラシック期の地層を観察して、この一帯の地形がどういった環境の変化の影響を受けていたのか、生徒たちで話し合ったりもしました。

 

解答から言うと、南仏の多くの地域は海の水の浸食を受けて表面が削られ、比較的新しい地表が表に出ているんですね。高い丘や山に登らない限り、恐竜がいたような古い時代の層には出会えません。なので、フランス中央に広がるMassif centralという標高の高い山塊の地層は南仏に比べてはるかに古いものなのです。また、フランス東部・アルプス山脈のある辺りの地層は恐竜の時代のものが多く表に出ています。なんといっても、この地方のJuraという街は、jurassiqueジュラシックの語源なのですから…

 

海の浸食を受けた新しい地層となると、当然そこには多くの貝殻が残ることになります。昔の海と言うのは貝にとっては天国だったようで、おびただしい量の貝殻の化石が見つかります。海の水が引いた南仏の地には、こういった貝の化石が多く残され、現在ではその土地でブドウ作りが盛んにおこなわれ、多くのワインが作り出されています。ということで、南仏のワイン、とりわけ新しい地層である標高の低いところで作られたブドウからできるワインと言うのは、この貝の化石のミネラルをたくさん含んでいるため、「ミネラルの味がする」と評されるんですね。

 

 

石切り場にて

 

そんなことを考えながら地層を観察しているうちに、時間は昼に近づいてきました。

「そろそろ12時。どこか街でとまるかな…」と思って、移動するバスの窓から外を眺めていると、期待に反して一行はどんどんさびれた方向へ向かっています。

もう悪い予感しかしないのですが、次に停車したポイントでは先生が「ではここで少し観察してお昼にしましょう」と言っています。バスが停車したところは、周りに何もない、現在では廃れてしまった石切り場。

あーもうこれ完全にフランス語の説明を聞き逃してたパターン。朝、あのパン屋さんでサンドイッチ買っておくんだったー。と後悔しながら隣にいた友人に、「持ち物リストの中に昼食なんて書いてなかったから持ってこなかったよ。先生授業で話してたっけ?」と尋ねたところ、「え、リストに書いてあったよ」とのこと。

 

はて、そんなもの見た覚えはないぞ?と思ってリストを出して友人に見せると、「ほら、casse-croûte。日本ではbentôって言うんでしょ?」と。。。

そうです。そうなんです。意味が分からず適当に分解して訳してつなげて解釈していた単語は、なんと「弁当(軽食)」という意味だったのです!なんというひっかけ問題。

いや、もしこれが数学や化学の授業の中で同じ単語が出てきたらもっと疑ってかかっていたと思うんですね。でも、地学の授業で、croûteが「殻」という意味だったら、だれも疑わないでしょう…

哀れに思ったクラスメイト(平均年齢19歳)たちは、かわいそうな日本人(26歳)に、各々のcasse-croûteを少しづつ分けてくれました。ありがとう(:_;)

 

 

 

単語調べは慎重に

 

こんなことにならないように、わからない言葉は多少面倒でもしっかり調べないといけませんね。casse-croûteだって、全部一続きにして辞書に入力すれば「弁当」という意味で出てきたのです。でも2つを分けると、casse-「…を壊す(割る)もの」、croûte「パンの皮、硬い皮、殻」という意味で出てきてしまうのです。

 

もうこの話、フランス人にするとかなりウケてくれるので、笑い話としてよく使っています。そうでもしなければ、あの時のひもじい思いは一生癒えることはないでしょう…

みなさんも、くれぐれも単語調べは慎重に!

 

…以前はこんな間違いもしています…

francium87.hatenablog.jp