フランシウム87

南フランスに住む日本人学生が発信するブログ。

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外国人とマナーって何だろう┃米軍基地の近くに生まれて

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最近、外国人材法案のニュースが取り沙汰されています。

目下、中小企業の人手不足問題を解決するための救済措置になるかと期待されていますが、長い目で見ると多くの外国人が日本に流れ込む恐れがあるとして不安に感じる人も多いようです。

 

僕は在日米軍基地(以下、ベース)の近くで生まれ育ちました。

ベースで働いている外国人と、今回の法案で対象となる外国人労働者は同じではありません。しかし、日本に入り込んだ異文化が混ざりあう場所として、ベース周辺の文化を知ることは、今後の外国人の流入に備えるために有用ではないでしょうか。

 

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外国人はマナーが悪い?

マナー大国、日本

日本は、とにかくマナーを気にする国です。それは、昔から言われているように、島国という限られた領土の中でうまく社会を形成する、争いごとを起こさないようにするための行動規律の必要性が日本人のDNAに埋め込まれているからでしょう。マナーにうるさいということは必ずしも悪い事ではありません。マナーがあるからこそ、日本は住みやすい国で、日本にきた外国人観光客は「日本は礼儀正しい国だ」という良い意味での感想を残していきます。

しかし、行き過ぎたマナーもあると思います。これは以前僕のブログで紹介した記事なのですが、電車の中で少し大きな声で話していた人が注意されたということが書いてあります。良ければ読んでみてください。

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日本にいる外国人のマナー

僕の住んでいるところでも、小さい頃から外国人(主にベースで生活している人たち)のマナーの悪さがよく耳に入ってきました。それは、ベースの人は夜大声で騒ぐとか、道に平気でゴミを捨てるとか、そういった類の話です。

もちろん、日本人でも夜中に大声で騒いだり、道にごみを捨てる人はいます。しかし、それらの態度は日本人と外国人の間で同じでないことは想像できると思います。例えば、日本人がポイ捨てするところはよく見かけますが、どこかコソコソと隠しながら捨てている印象があります。一方で、つい最近もベースの近くで空き缶をポイ捨てしている外国人を見かけましたが、文字通りポーイっと放り投げて、カンカンカラカラ…と辺りに音が響くような捨て方をしていました。日本人も外国人も、どちらもごみを捨てるという結果は同じなのですが、どう考えてもこの場合、外国人のほうが日本人の癇に障る捨て方をしていると思います。

 

マナーの悪いフランス人

僕のフランス留学の話も交えたいと思います。

僕はフランスのモンペリエという町に住んでいましたが、正直なところマナーが良い町ではありませんでした。特に、ポイ捨てについて言えば、空き缶が捨てられるなら可愛いもので、週末の夜ともなると町のいたるところで割れたビール瓶が散乱します。町中には路面電車が通っていますが、その中で電子タバコを吸う人も多く、「電車の中でタバコを吸うな!」「水蒸気だから問題ないだろ!」というやりとりは日常茶飯事です。路面電車の中でもバスの中でも、平気で大音量のスピーカーで音楽を流している若者がいると思えば、電車の乗り降りに決まりはなく、全ての人が我先にと行動するので、いつも乗り降りがスムーズにいかない…

マナーについて書くとフランスの悪口ばかりになってしまうのでこれくらいにしておきます(笑)

 

日本にいる外国人はマナーが悪い?

話は戻って日本にいる外国人のマナーについてですが、上のフランスのマナーの悪さと比較すれば大したことではないと思うのです。

もちろん誤解して欲しくないのですが、在日軍人による犯罪について言っているのではありません。あくまでここで話していることはポイ捨てや騒音などのマナーの問題です。マナーだけを取り上げて考えてみると、日本にいる外国人はいろいろと目に付くことをしていますが、それでも海外のマナー水準からみると上等なのではないでしょうか。

 

外国人が多い社会の問題

ポピュリズムに傾きかけたフランス

2017年。フランスの新しい大統領は2会の選挙によって決まりました。フランスの大統領選挙は、まず1回目の投票で数人の立候補の中から上位2名を決め、2回目の選挙で一騎打ちをします。

この2回目の選挙で、現大統領のマクロンの対立候補にいたのが、マリーヌ・ル・ペンです。彼女は右派の国民戦線という党から立候補しています。保守派というからには、彼女の主義・主張の中には移民(外国からフランスに来て住んでいる人)を排斥しようという考えが窺え、それが人気となり大統領選の最終決戦まで生き残りました。

フランスは昔から移民が多い国でした。その地理的要因から古くから多くの外国人がフランスに来て定住していますし、歴史的に外国で政治的に迫害された人を多く受け入れることもしています。また、戦前から外国人労働者を多く受け入れている国というところにも注目しなければいけません。こうした背景があるので、フランス人は「フランスは移民に優しい国」という自負があります。フランスの学費が外国人留学生にも安いところからも、フランス人の外国人に対する寛容性が理解できます。

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外国人が増えるとどうなる?

外国人に寛容であるはずのフランスが、ポピュリズムの極右政党に政治の玉座を明け渡す寸前まで至ったことから、近年の移民に対する考え方が大きく変わっていることが考えられます。つまり、フランスを例にして考えると、戦後の北アフリカの植民地解放から確実に増え続けているムスリム(イスラム教信者)の移民に対しての考え方が変わってきているということです。ムスリム系の移民は文化も言葉も宗教も異なる、今まで迎え入れていたヨーロッパ系の移民と大きく異なります。理解できない文化背景の人と共に暮らすというのは、ストレスが溜まることなんでしょう。それと数回にわたってフランスを脅かしてきたテロの脅威も忘れてはいけません。こうした流れを経て、現代のフランス人はすっかり潜在的な外国人嫌いになってしまったのです。

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備えあれば憂いなし

日本も、外国人労働者が増えることで在日移民の数が増え、フランスのように外国人嫌いの人が多くなってしまうのではないでしょうか。ただでさえ日本は外国人に対して厳しい視線を向ける国民性があるので、さらにこじらせてしまえば大問題です。

国の方針としては、今後日本へ多くの外国人労働者を迎えたいと言っていますし、移民排斥を訴える極右政党が政権を握らない限り外国人労働者が増えることは避けられません。そうした来るべき未来がやってくる前に、私たちは少しでも多く、「海外」のことを知る必要があると思います。

そうです、フランスでは陸続きだったヨーロッパからの移民を受け入れることができたけど、海を隔てた文字通り「海外」の移民は受け入れに困難になっているのですから。。。

今回の記事の最初に書いた外国人のマナーの話に戻りますが、本当に日本が国際化を望んでいるのであれば、多少の日本式マナーの喪失は避けて通れないのかもしれません。何も言わなくてもみんなが理解してくれるという、「暗黙の了解」で社会が回る時代はもう終わろうとしています。そんな社会を生きるためには、海外の良いも悪いも知り、その比較から日本の良い点と悪い点を把握し、日本の良いところを理解する必要があるのではないでしょうか。

 

おわりに

ベースの近くにいると様々な外国人に出会います。彼らの任務期間は数年で、そのなかで日本に興味を持ち日本語を覚える人もいれば、全く日本に興味を持たないまま人気を終えて本国へ帰ってゆく人もいます。これから日本で増えてゆくであろう外国人労働者も、きっと同じように日本に興味のある人、無い人が入り混じることでしょう。今では日本に興味を持った外国人旅行客だけを相手にしていればいいでしょうが、そのうちに海外の文化に興味を持たない無粋な移民も増えてくると思います。

そうした来るべき時代に備えて、私たちは全ての移民に対して漠然な不安を抱くのではなく、海外のマナーの実情をよく調べ、可能であればそれを体験し、他の国のことをよく学ばなくてはいけません。そして、日本に来た外国人には日本の文化やマナーを伝え、可能な限り日本人と同じ視点を持ってもらうようにするべきでしょう。それと同時に、私たち日本人は不必要なマナーに縛られることをやめて、純粋に良い日本や海外のマナーを身につけることができれば儲けものです。

こうしたことができるようになるためにも、外国語の学習ははじめの一歩として大切だと考えています。フランス語は難しいですが、継続は力なり!今日も勉強を頑張りましょう!